この企画は、1999年10月から、2000年6月までの間、約8ヶ月にわたって連載された、studio Odysseyの企画詩集のようなものです。(後に追加されたものもあります)
message of 512Byte.は、わずか512バイト。日本語にして256文字だけで、どこまでストーリーを作れるのか。それを試みた企画でした。
当時、少し詩のようなものが流行っていたというのもありますが、単純に詩集をやっても面白くないと感じたstudio Odysseyは、ただ詩を作るのではなく、512Byteという共通の制限を設けました。
ちょうど、当時の携帯電話やPHSが送ることの出来るデータ量がこれくらいだったというのも関係しています。
そうです。
この『message of 512Byte.』という詩集のような作品集は、少しずつ新しいコミュニケーションツールとして認められはじめていた、携帯メールをイメージし、『誰か』から、『誰か』に送るメッセージとして、オデスタッフ他、たくさんのサイト訪問者からの投稿をいただき、作り上げられていったのでした。
実は、当時もあまり告知していなかったので、ご存じない方が大半かと思いますが、この512は実際にケータイからも見ることが出来ました。(現在はCSSによるレイアウトに完全移行していますので、CSSを当てない状態であれば、ほとんどの携帯電話のブラウザで見ることができます)
イメージしてください。
あなたのケータイが、ふと、鳴ります。
そしてあなたは、ケータイに届いたメールを、なれた手つきで見るでしょう。
そしてそこに、『message of 512Byte.』
この作品は、そうして生まれました。
512Byte。つまり、改行、句読点を含めて256文字以内。
たった512Byte。256文字以内で、どこまでストーリーが作れるか。それを試してみたのが、この『message of 512Byte.』です。
インターネットの世界もそうですが、時代は大容量、高度情報化の一途をたどっています。けれど、ここで原点に立ち返ってみるのも悪くないかななんて。
たったの256文字。
けれど、どれだけ書いても届かない言葉、胸に響かない言葉、幾らでもあります。
なら、いっそのこと減らしてしまおう。
そこから先は、イマジネーションの生み出す限り。
message of 512Byte.
あなたの胸に、たった256文字のメッセージが響きますように。