さて、スピこと、漏電雷魔導士スピットは、レベルアップのためにダンジョンにきていました。
通称伊豆D。バイアラン島にある、イズルードダンジョンです。
*2
本当は、一人できてもおもしろくはありません。
実は電波で、ラバこと、ショボイコソドロ、ラヴァスに「一緒に行かない?」と誘ったのでした。
luva:「いやだ。
luvas:「
カニはダメージが当てられない。
spit:「ショボイ奴め!
spit:「
ライトニングボルト、Lv8!!
雷の魔法が炸裂します。
空気を裂いて走り落ちた雷が、バトンを襲います。
*3
後に残ったのは、カニの電気焼きです。
spit:「カニごとき!
luvas:「じゃあ、
魔法なしでやってみろよ。
spit:「馬鹿かおめえ。
spit:「
魔導士が魔法使わなくて、何が魔導士だ!?
肉弾戦になれば、スピットだってすぐさま瀕死状態になれます。
漏電雷魔導士の名に恥じぬスピット。
雷の魔法だけなら、ハイレベル魔導士に肩を並べます。
*4
もくもくとスピットは戦います。
バトンの電気焼きをたくさん作り、
spit:「もぐもぐ…
足を食い、
spit:「カニみそは毒だから、食べると死ぬ?
luvas:「ああ、死ぬ死ぬ。集めて持ってこい。俺がインベナーム使うのに使うから。
*5
カニみその瓶詰めを作りと、もくもくと戦います。
もくもくと…
いや、もくもくと…
*6
スーパーノービスに出会ったり、
*7
女マジに「なむー」しようとして、
先に消えられてしまったり、
そんな中です。
「なにしてんだ、こんなトコで?」
スピットに声をかけてきた人がいます。
「!?」
振り返りざま、アークワンドを掲げ、「
サンダ…」
「
出会い頭に魔法をかけるのかオマイはッ!?」
spit:「ああっ!
spit:「イタの兄貴!!
スピットの友達、ita-uには兄がいます。
そうです。そこにいたのはita-uの兄、ita-yuだったのです。
spit:「貴様、
ここでなにをしている!
ita-yu:「経験値稼ぎ。
ita-yu:「っていっても、
下の階でだけど。
spit:「
;゜д ゜)
レベルが違います。
っていうか、違いすぎます。
*8
ita-yu:「よくここまでこれたなー。
spit:「ふん。
spit:「
実力だ。
ita-yu:「
マイトスタッフの調子はどうだ?
spit:「
m;_ _)m ありがたき幸せにございます。
*9
ita-yu:「まー、がんばれ。
ita-yu:「ita-uも強くなったみたいだからな。
ita-yuさんは手を振ってダンジョンの奥へと向かいます。
spit:「当然だ。
spit:「リーダーが、
最強でなくてどうする。
ita-yu:「うちのパーティリーダーも、同じことを言っていたなー。
spit:「あんな奴、知らない。
ita-yu:「そうか。
spit:「おう。
ita-yu:「そういや、あいつもよくこのB1で鍛錬を積んでたぞ。
そう言って、ita-yuさんは笑って、ダンジョンの奥へと消えていきました。
spit:「…
spit:「さーて、カニの甲良集めに戻るカー。
ダンジョンに、スピットの声が響きます。
spit:「ライトニングボルトー!!
spit:「電池切れー。
luvas:「早すぎッ!?
*10