studio Odyssey



spit、もくもくとレベルアップ。



 今日も今日とて、プロンテラベンチ。
 スピットは…

 いません。

 どこに行ったのでしょう?
spit:「ライトニングボルトー!!

 いました。
 前回の冒険で、己の力のなさを痛感したスピット。*1

 まじめにレベルアップにいそしんでいるようです。

spit、もくもくとレベルアップ。


 さて、スピこと、漏電雷魔導士スピットは、レベルアップのためにダンジョンにきていました。
 通称伊豆D。バイアラン島にある、イズルードダンジョンです。*2

 本当は、一人できてもおもしろくはありません。
 実は電波で、ラバこと、ショボイコソドロ、ラヴァスに「一緒に行かない?」と誘ったのでした。

luva:「いやだ。

luvas:カニはダメージが当てられない。


spit:「ショボイ奴め!



spit:ライトニングボルト、Lv8!!
炸裂
 雷の魔法が炸裂します。
 空気を裂いて走り落ちた雷が、バトンを襲います。*3

 後に残ったのは、カニの電気焼きです。


spit:「カニごとき!

luvas:「じゃあ、魔法なしでやってみろよ。

spit:「馬鹿かおめえ。


spit:魔導士が魔法使わなくて、何が魔導士だ!?


 肉弾戦になれば、スピットだってすぐさま瀕死状態になれます。
 漏電雷魔導士の名に恥じぬスピット。

 雷の魔法だけなら、ハイレベル魔導士に肩を並べます。*4

 もくもくとスピットは戦います。
ひたすら、戦い  バトンの電気焼きをたくさん作り、

spit:「もぐもぐ…

 足を食い、

spit:「カニみそは毒だから、食べると死ぬ?
luvas:「ああ、死ぬ死ぬ。集めて持ってこい。俺がインベナーム使うのに使うから。*5

 カニみその瓶詰めを作りと、もくもくと戦います。



沈没spit  もくもくと…
 いや、もくもくと…*6

spitより強い、ノービス!



 スーパーノービスに出会ったり、*7
 女マジに「なむー」しようとして、
海底ダンジョンにきえた、女マジ!

 先に消えられてしまったり、


 そんな中です。



「なにしてんだ、こんなトコで?」
 スピットに声をかけてきた人がいます。
「!?」

 振り返りざま、アークワンドを掲げ、「サンダ…


出会い頭に魔法をかけるのかオマイはッ!?

spit:「ああっ!


この人は!? spit:「イタの兄貴!!

 スピットの友達、ita-uには兄がいます。
 そうです。そこにいたのはita-uの兄、ita-yuだったのです。


spit:「貴様、ここでなにをしている!
ita-yu:「経験値稼ぎ。

ita-yu:「っていっても、下の階でだけど。



spit:;゜д ゜)

 レベルが違います。
 っていうか、違いすぎます。*8

ita-yu:「よくここまでこれたなー。
spit:「ふん。


spit:実力だ。


ita-yu:マイトスタッフの調子はどうだ?

spit:m;_ _)m ありがたき幸せにございます。*9



ita-yu:「まー、がんばれ。

ita-yu:「ita-uも強くなったみたいだからな。

 ita-yuさんは手を振ってダンジョンの奥へと向かいます。


spit:「当然だ。
spit:「リーダーが、最強でなくてどうする。
ita-yu:「うちのパーティリーダーも、同じことを言っていたなー。

spit:「あんな奴、知らない。
ita-yu:「そうか。

spit:「おう。

ita-yu:「そういや、あいつもよくこのB1で鍛錬を積んでたぞ。

 そう言って、ita-yuさんは笑って、ダンジョンの奥へと消えていきました。

spit:「…


spit:「さーて、カニの甲良集めに戻るカー。
 ダンジョンに、スピットの声が響きます。


spit:「ライトニングボルトー!!





spit:「電池切れー。
漏電雷魔導士




luvas:「早すぎッ!?*10



*1 もっと早く気づけ。
*2 二つ目くらいのレベルのダンジョン。イズルード(通称伊豆)という街から行ける。水棲モンスターが多く住み、雷魔導士のスピットには戦いやすいところ。
*3 カニのモンスター。バトンという。防御力が結構あり、中の中レベルモンスター。防御力はあるが、雷魔法には弱い。
*4 と言っても、スピットは雷魔法、ライトニングボルトのレベルだけがハイレベルなのであって、そのほかの能力値(魔法の攻撃力は知力に影響され、詠唱時間はすばやさに影響される)は所詮中レベル以下。ハイレベルで唱えない限りは、バトンも一撃で倒せません。
*5 嘘。インベナームを使うのに、アイテムはいりません。ってゆーか、カニみそは毒ではありません。(わかる人だけ)
 しかもバトンはカニみそを落としませんし、食べられませんので、念のため。
*6 イズルードダンジョンの水たまりの中は、座るとこうして沈没出来るところがたくさんある。ちなみにこれはタダ遊んでいるわけではなく、SP回復中である。  漏電魔導士には当然ですね。
*7 スーパーノービス。ハイレベルなノービス。別にRagnarokは転職をしなくても冒険を続けることが出来る。職業別のスキルはないし、修正もないが、ノービスのまま99レベルになることも可能。
 このようなハイレベルのノービスを、スーパーノービス、ハイパーノービスなどという。
 ちなみにこの時のスーパーノービス。
 spitよりも確実に強い。
*8 スピットがいたのはB1。B2以降はアクティブモンスターが出るのでスピットは行かない。
 ちなみにスピットとita-yuとのレベルの差は、2:1。スピット二人分…(いうまでもないですが、剣士の方ですよー)
*9 このお方から、スピットはマイトスタッフをまきあげました。(実話)
*10 スピットの兄弟、イタの兄弟の話が出てくるがこれがこの後の複線になるかどうかは知りません。