スピットたちは、イタたちとはぐれてしまったのでした。
で、スピットたちはタワーの途中階で立ち止まり、他愛もない話に花を咲かせていたのでした。
luvas:「イタたち、どこいっちゃったんだろうな。
spit:「さぁ?
Grill:「神隠し…
と、そこに近づいてくる人影に、スピットは「おっ」と振り向きました。
spit:「あ。
luvas:「イブだー!
「なつかしいじゃないか」「こんばんわー」「ひさしぶりー」それぞれが口々に言います。
イブは笑って、返しました。
eve:「お祝いにきたよ。
spit:「じゃあ、
なんかくれ。
それかよ!?
eve:「はい、アブ。お祝い。
Abd:「お、ありがとうー。
spit:「俺にもくれってよ!!
eve:「はいはい。じゃー、これあげるから。
と、スピットはイブから花束をもらいました。
spit:「
安…
luvas:「お前、そーゆーこというか。
irurur:「気持ちですよねー。
spit:「まぁ、花束でももらえればいいや。
mayumi:「なになに、スピたん、何もらったのー?
階段から上がってきたまゆみ嬢がいいます。「あ、戻ってきた」ラバが小さくつぶやきます。
spit:「ああ。
スピットが返す台詞に、アブの言葉が重なりました。
Abd:「イブ、実は、お祝いにほしい物があるんだ。
イブはハテナ?という風に首を傾げて返します。
なんと、アブが口にした言葉は!?
→
spit:「
なにいいぃぃいいぃ!?
mayumi:「って、スピたん衝撃受けるシーンじゃないし。
アブはがしっとイブの手を取って言います。
Abd:「君を守るためにウィザードになったんだ。
spit:「まぢかよ!?
Abd:「嘘。
嘘かよ!?
spit:「…っていうか、どこまで本当で、どこからネタ?
mayumi:「スピたん…
spit:「ん?
mayumi:「イブたんの顔を見てみなさい。
spit:「ん?
spit:「赤くなってるよ!?
"hayate":「んー、スピさんの転職よりめでたい気がするのは…
ita:「くっ、花がねえ…
Ridgel:「おめー。
aoiruka:「めでたいことが重なりますねー。
みんながわいわいと言う中、イブは照れてか、ぷいっとそっぽを向きました。
spit:「で。
スピットはイブに聞きました。そか、アピが言ってたのは、このことか…と思いながら。
*2
spit:「イブはどうするの?
eve:「えっ?えっ?えーと…
luvas:「こいつは嘘で生きてるから気をつけろ!
Abd:「ひどいですよ。
Nill Gram:「言葉の魔術師め!
spit:「まてまて!
口々に言う皆をスピットは制します。
spit:「こういうのは、当人同士の問題だ。俺たちがとやかく言うことじゃねぇ。
mayumi:「大人のいけーん!
スピットはもう一度、ききました。
spit:「で、イブ。どうするの?
eve:「えーと…
言葉を濁しながらも、小さな声で、イブは言いました。
eve:「
つ…つつしんでお受けします…
ぷち。
mayumi:「あ、なんか鳴った。
spit:「よーくわかった!ならば
何も言うまい!!
luvas:「スピットの方から聞こえた気もするぞ?
Grill:「あ…
spit:「なにはともあれ、祝福だ!
Abd:「!?
eve:「みんな、逃げてー!
ita:「それは祝福ではない!?
"hayate":「フラれた男のやっかみだ!
mayumi:「っていうか、そもそもスピたんとはつきあってもないし!
irurur:「落ちついて!!
aoiruka:「な、なにが!?
Ahsgrimm:「くるぞっ!?
Nill Gram:「わからんが、やな予感がする!!
Ridgel:「総員たいかーん!
Abd:「あ、愛があるから痛くないさ…
eve:「さっそく未亡人かと…
そして、皆はその場に整列しました。
スピットが言います。
ウェディングドレスもありません。
宣誓のための聖書もありません。
ブーケはさっきスピットがイブにもらった花束です。
銀の指輪はたまたまハヤテさんがしていたアクセサリです。
スピットは古い魔法書を手に持って、とりあえず形だけはと、言いました。
みんながはやし立てます。
spit:「汝、ウィザード、アブドゥーグ。
Abd:「はひ。
spit:「アーチャー、イブリンを永久に愛し、ともに生きることを誓いますか?
Abd:「もちろん!
spit:「マヂかよ!?
とっさに言ったスピットの声に、みんなが思わず吹き出しました。
Abd:「言うだけならタダ。
luvas:「やっぱりな。
Grill:「こらこら。
Ahsgrimm:「さすがだ。
spit:「汝、アーチャー、イブリン。
eve:「あい。
spit:「ウィザード、アブドゥーグを愛し、ともに生きることを誓いますか?
eve:
「はいっ!
ぼそりと言ったイブの言葉に、みな思わず吹き出しました。
spit:「マジで?
言うスピットは笑っていました。
*3
spit:「えーとねそれじゃぁ…
luvas:「
ちょっとまったー!
みんな:「
Σ(゜д ゜
Abd:「待ってあげない。
luvas:「言ってみただけだ。
spit:「では他に…
mayumi:「いぎなーし。
Grill:「なし。
"hayate":「既婚者なので、意義も何も。
Ahsgrimm:「まんせー。
Ridgel:「ここで、花嫁を奪うとか、イベントがほしいところ。
mayumi:「あ。
翡翠髪の剣士:「ひきしっ!
arcafe:「風邪ですか?
ita-u:「誰か噂してるんですかね。
Panache:「ま、だいたいわからなくもないですけど。
翡翠髪の剣士:「さーて…
見上げる先には、ゲフェンタワーがありました。
翡翠髪の剣士:「どっかのアホどもが、またおもしろいことでもしてんだろ。
spit:「では、ふたりには誓いのキスを!
その時です!
spit:「いいから、さっさとちゅっとやれよ。
Abd:「はいはい。
アブはイブに振り向きます。
イブも、アブの方をまっすぐに向きます。
と、今度こそ、
その瞬間…
マヂです。
しゅいんと、イブが戻ってきて、言います。
eve:「がんほーのいじわるぅー!
"hayate":「おもしろすぎ。
と、まぁ。
ベンチの面々ですから。*4
そして誓いのキス。
spit:「じゃ、ブーケ投げを…
Nill Gram:「走るのか、俺たちも。
ita:「行くぜ、AGIナイトの力を見せてやる。
eve:「それっ!
だっと走ったのは…
mayumi:「げとー!
Abd:「はえぇぇ…
luvas:「さすが、アサシン…
mayumi:「次は私が栗毛きゅんげとーの番だー!
"hayate":「奴隷か。
irurur:「奴隷ですね。
spit:「ああ、間違いない。
*5
spit:「では、本日のメインイベントー!
スピットが言います。
場所は変わって、ここはゲフェン西の入り口。
spit:「みんな、そろってるなー。
ita:「ポーションかっといた方がいいかな?
spit:「じゃ、いくぞー!
Abd:「買い物しないのかよ。
まぁ、ある意味、な。
そして一行が向かった先は…
グラストヘイム入り口。
spit:「ここが、世に名高い高レベルダンジョン…
mayumi:「入ったら、即死だよー。
ita:「意外と、誰も死なずにここまでこれるもんだなぁ。
*6
Ahsgrimm:「数の暴力。
aoiruka:「いや、タゲられたら僕は死にますが…
Grill:「記念撮影と行きますか。
グリが言います。
"hayate":「新婚さんは真ん中に。
アブとイブは、「あはは」と軽く、笑いました。
みんなが並びます。
spit:「じゃ、とるよー。
スピットがいいます。
Ahsgrimm:「これで、いつ死んでも大丈夫。
ita:「おいおい。
spit:「さーん、にーぃ、いーち…
総勢、13人。
最強のプロンテラベンチのメンバーです。
spit:「よし、ならばいくぞ!
mayumi:「いや、まだ入れないから。
ita:「っていうか、入ったら即死。
eve:「未亡人?
Abd:「死なせません!
Ahsgrimm:「いや、その台詞はアブが言ってもしょうがないし。
luvas:「っていうか、死ぬしな。
Abd:「お前がな。
spit:「入れないならしょうがない!目的地変更!
スピットが言います。
ita:「どこへ?
ん?と、スピットはちょっと考えました。
spit:「ここから一番近いダンジョンといえばー…
spit:「
ゲフェンダンジョン、突撃っ!!
みんな:「おーっ!!
spit:「いくぜ!最強のプロンテラベンチ!!
そんなこんなで、ゲフェンダンジョンへスピットたちは挑みます。
*7