初っぱなから来てます。*1
aoiruka:「ああっ!?スピさん!?
spit:「アチャスケこわい、アチャスケこわい。
*2
まぁ、その量に囲まれると…
spit:「あおさん、がんばってー。
aoiruka:「ええっ!? 俺も死にますよっ!?
spit:「そしたら、みんな仲良く、なむー。
スピットの一日は、別にこうして始まる訳ではないですが、
だいたい、スピットの一日は、
こんな感じです。
Leona:「いこー。
と、玲於奈さんはてくてく。
ここはグラストヘイム騎士団。
先日、
即死しましたが。
舞い戻ったベンチであった玲於奈さんに誘われ、グラストヘイム騎士団へとやってきたスピットです。
spit:「さーて、かかってこーい!
Leona:「おー。
Leona:「って…
前回と
同じ場所なんですけど?
spit:「い、いつか、ここより先に進んでやる…
*3
さて、再びベンチ。
てくてくとスピットと玲於奈さんが歩いてくると、
fu-ka:「あ、スピさん、ちわー。
ベンチ前にはアコライトのふうちゃんの姿。
spit:「よーっす。
Leona:「こんにちわー。
fu-ka:「…スピさん、
浮気?
spit:「なんでだ。
帽子をなおしながら、スピットはベンチ前に腰を下ろします。
玲於奈さんも隣によしいょと座りました。
fu-ka:「浮気は、よくないです。
spit:「だから、なんでだよ。つーか、俺は別に誰ともつきあって…
fu-ka:「逝ってらっしゃーい。
spit:「
マテ!?
で。
ふうちゃんのワープポータルの先は、炭坑ダンジョン。
Leona:「ここなら、稼げるよー。
spit:「…以前、ここで赤コウモリ5匹に囲まれた記憶が…
*4
Leona:「たんたんたぁ〜ん。
なんだかよくわからない歌ですが、
ノリ気なようです。
spit:「…
spit:「ハエの羽は、6枚あるな…
なんだかんだで、
ノリ気なようです。
*5
spit:「とりあえず、3Fまで一気に行こう!
Leona:「うぃー。
そして、3F。
ざんねん。
まだ
死にません。
Leona:「あ、ミストきたー。
spit:「よーし!いっちょ…
ガスっ。
spit:「…ミスト、昔より速くなってない?
Leona:「うん。速くなった。
っていうか、お前も
速すぎ。*6
さて、再びベンチに戻ってきました。
fu-ka:「おか。
Leona:「ただー。
spit:「…どうもついてねぇな、今日は。
fu-ka:「スーピさん。
猫なで声で、ふうちゃんはにっこりと笑います。
あと?
spit:「あおさん、助けてー!?
aoiruka:「えっ!?えっ!?
電波を飛ばされても、
困ります。
fu-ka:「逝ってら〜。
spit:「オークかよ…
Leona:「む。これはキビシイかも。
spit:「っていうか…
spit:「
全部、きびしかったんだけどな。
気にするな。
みんなわかってる。*7
さて、再びベンチ前。
spit:「あおさぁーん!
ベンチ前に来ていた騎士、あおいるかさんに、スピットは駆け寄ります。
spit:「みんながいじめるんだー!
aoiruka:「スピさんはみんなのおもちゃ…
spit:「
Σ( □ !!!
fu-ka:「いきまーす。
aoiruka:「いてら〜。
spit:「
(まだ続くの!?
spit:「…グラストヘイムかよ。
Leona:「おー。
spit:「深淵の騎士に、踏まれてやる。
*8
ヤケですな。
何も見なかったと言うことで。*9
spit:「何かに、後頭部を思い切り殴打されたような?
ベンチ。
スピットは頭をさすりながらいいます。
aoiruka:「おか。
spit:「うーん、なにか、見てはいけないものを見たような気が…
気のせいです。
fu-ka:「大丈夫ですかー?
と、ふうちゃんはスピットの顔を覗き込みました。
じっ、と覗き込んで、そして、
fu-ka:「あれれ?気のせいかな?
言いました。
fu-ka:「なんかね。
spit:「ん?
fu-ka:「私には、お出かけしたいような顔にみえるの。
きらーんと、そのふうちゃんの目が光ったような気が、スピットにはしました。
fu-ka:「あれれ〜、足下が光ったー。
spit:「
つぅか、光ったって!!
spit:「あおさんっ!
aoiruka:「
Σ
spit:「一緒に死のうぜ!
マントをつかんで、にやりとスピットは言いました。
aoiruka:「
ヽ(`д´)丿*10
と、スピットたちが飛んだ先は…
Leona:「どこだろ、ここ?
aoiruka:「がくがく。
スピットは帽子をなおしながら、小さくため息。
聞き慣れた潮騒の音が、遠くから聞こえています。
spit:「バイアラン島だ。
プロンテラの衛星都市、イズルードから高速船に乗って行くことの出来る、洋上の島、バイアラン島。
ここにはイズルードダンジョンがあり、水棲モンスターが多く生息しています。
そして、水属性のモンスターというのは…
fu-ka:「そこなら、スピさんもかせげるでしょ?
ふうちゃんから、電波が届きました。
spit:「…まあ、な。
ちょいと帽子を直し、スピットは言いました。
*11
spit:「よーし、とつげきー!!
一行は迫り来るモンスターを、剣と魔法の力で次々と退けて行きます。
spit:「よーし、経験値、プラスの世界にとつにゅー!!
aoiruka:「おお、おめー。
Leona:「あとは、どこに死ににいくかだけ?
spit:「
え?
さて、イズルードダンジョンでちょこちょこと経験値を稼ぎ、スピットたちは再びベンチへと、
今回はワープポータルで帰りました。
*12
と、ベンチには…
ebu:「あ、お師さま、こんにちわー。
spit:「
俺に弟子はいない。
ebu:「
Σ(TпT (また言ってる
Ahsgrimm:「よ。
spit:「よ。あれ?ふうちゃんいなかった?
Ahsgrimm:「いや、俺が来たときにはいなかったな。
spit:「あ、そ。
ぽりぽりとスピットは頭を掻きました。
Farmei:「こんにちわー。
Leona:「あ、こんにちわー。
spit:「…
その沈黙について訪ねるのは、
ナンセンスですか?
aoiruka:「今、なにか聞こえませんでした?
spit:「
聞くな。*13
Ahsgrimm:「あ、そうだ。スピ、土産があるんだ。
と、グリムはごそごそ。
道具袋の中から、それを取り出しました。
Ahsgrimm:「かぶってみ。
spit:「なんだ、こりゃ?
shintisu:「おー、みんなひさし…
と、そこへやってきたのはシーフのシンティス。
shintisu:「
ぶっ!?
Ahsgrimm:「笑っていいか…くくくっ…
Leona:「もう笑ってるじゃん。
ebu:「師弟の絆を深めましょうー。
aoiruka:「似合ってますよー。
shintisu:「かなり。
spit:「いやじゃあぁ!!
*14
spit:「こんなんじゃ、
調子でない!
きゅぴーんと、華ちゃんが立ち上がりました。
Farmei:「ごぉー!!
そしてやってきたのはアルデバラン。
時計台です。
Ahsgrimm:「クスクス。
aoiruka:「ぷぷっ。
ebu:「かわいーです。お師さま。
spit:「…サイアクだ。
spit:「くそっ! とりあえず、行くぞ!!こんなんじゃ、調子でねぇ。
ebu:「師弟の絆〜。
ま、ある意味
師弟の絆?
spit:「だから言ったじゃんかー!
Ahsgrimm:「まさか、ここまでとは…
*15
さて、再びベンチ。
ふてくされたスピットが、口を曲げているのを見て、みんなは「じゃ、俺は狩りに行ってきますわ」「さーて、転職まで、もうちょっとだ」「お、じゃ、つきあってやる」「私もいきますー」「あ、私はフェイヨンに用事があるんで…」と、そそくさそそくさ。
Leona:「あ…ちょ、ちょっと倉庫行ってくるねー。
と、玲於奈さんも倉庫へ。
ひとり、スピットはベンチ前の残りました。
そして…
spit:「ふぅー…
と、ため息。
spit:「つかれた…
そりゃ、あれだけ
死ねば。
スピットはベンチから空を見上げました。
うららかなミドカルドの陽射しに、目を伏せます。今日も今日とて、プロンテラベンチ。
いつものようにベンチメンバーは元気で、奔放で…
「スピさん、何してるんですか?
かけられた声に、スピットはそっと目を開けました。
spit:「おお、アピ。
appi:「おひとりですか?
spit:「いや…
と、帽子をなおしながら、
spit:「さっきまでみんないたんだけど…玲於奈さんは倉庫に行くって言ってたから、戻ってくると…
ちょうどそこへ、玲於奈さんが戻ってきました。
Leona:「お、アピさん、ちわー。
appi:「あ、玲於奈さん、こんにちわー。
そして、玲於奈さんはフフリと笑って、アピの腕をひっばり…小声で耳打ちします。
Leona:「アピさん、これをスピさんにかぶってもらうように、頼んで。
appi:「え?なんで私が…?
Leona:「
見たいから。
アピは眉を寄せ、「うーん」と苦笑しました。でも、「わかりました」と、玲於奈さんからそれを受け取り、
appi:「あのー、スピさん?
spit:「つぅか、
モロ聞こえ。
Leona:「あ…
appi:「これだそうです。
と、アピはそれを手渡しました。
Leona:「あ、アピさんの分も、私の分もあるから、みんなで付けて、記念にいちまい、とろー。
玲於奈さんは笑いながら、言いました。
spit:「…はいはい。
しぶしぶ、という雰囲気で、スピットはアピからそれを受け取りました。
Str:「なにしてんだ?
たまたまベンチ前を通りがかった騎士のシュトが言いました。
Str:「確かに、今日はいい陽気だとは思うが…
spit:「
(びしっ!
Leona:「ああっ!なにも投げ捨てなくても!!
appi:「にあってたのに〜。
*16
けらけらと楽しそうな笑い声が、プロンテラベンチ前にはいつもあふれています。
spit:「よーし、んじゃー、どっかに死ににいこうかー。
Str:「捕まれた!?
appi:「えっ!?私もですかっ!?
Leona:「みんな仲良く、なむー。かな?
スピットの長い一日は、まだまだ、終わりません。