それは、突然の出来事でした。
っていうか、ベンチ前はいつも、
突然の出来事しかないですが。
*1
いつものようにベンチにぷらりとスピットが行くと、そこにはすでにアコライトとマジシャンが陣取っているではないですか。
あれ?ベンチのあの位置に座る人なんて、珍しいなと思い、とりあえずは壁沿いに座って、仲間を待ってみます。
と。
spit:「貴様!
プロベンの仲間たちを知っての狼藉かッ!?
*2
「ふ…
いつものスピットの位置に座っていたアコライトは立ちあがるやいなや…
「
ワープポータル!!
完全に、
知っての狼藉以外にはないッ!!*3
しかも、
アルデバラン。*4
遅れてやって来たアコライトとマジシャンはスピットの前に立つと、彼に向かって言ったのでした。
ribbean:「私の名前は、リビアン!隣は、相棒のロブこと、ローブ!
Rove:「こんにちわ。
spit:「おのれ…リビアンとロブかッ!!
なんか、台詞が
悪役ちっくな気がしますが…
spit:「俺を知っての狼藉と見た!いかなる繋がりから、俺を知った!!
ribbean:「兄が、
いつもお世話になってます!
spit:「
なにィ!?
なんか違う。
Rove:「リビアンの兄は、ドミと言って…
spit:「ドミさんの弟かッ!!
*5
ribbean:「と言うわけで、ルティエに行きましょう!
spit:「よし、
乗った!!
なんだかよくわかりませんが、乗り気なことは確かなようです。
そんなわけで、一行はルティエフィールドへ。
しんしんと降り注ぐ雪の中、スピットは二人に聞きました。
spit:「で、ルティエに何をしに?
Rove:「ルティエと言えば、リビアン…
spit:「
マテ。*6
って、
ノリノリじゃん!?
やって来たのは、ルティエのおもちゃ工場です。
ここは、もともとは子どもたちのおもちゃを作るはずの工場だったのですが、魔物たちの力によって、そのおもちゃたちが暴走を始め、暴れているのでした。
敵としては中レベルの敵が多く、それほど恐ろしい場所ではありませんが…
spit:「んー…ここの敵は、無属性がほとんどだからなぁ。
ぽつり、スピット。ロブが頷いています。
無属性のモンスターには、スピットお得意の、速攻魔法、念魔法は効きません。
ribbean:「ストームナイトが目的なので、大丈夫ですよ。
さらり、リビアン。
Rove:「んー…ストームナイトは、地属性かー。
ぽつり、ロブ。
spit:「まぁ、あれだ。そこはそれ。
さすがだぜ!
先輩!!*7
一行は、おもちゃ工場の中へ。
spit:「よーし、二階でストームナイトを待ちつつ、おまえらは経験値稼ぎだ!
たーん。
減ってますよ?*8
ribbean:「ニューマ!
Rove:「ファイヤーボルト!!
Rove:「ファイヤーウォール!!
ribbean:「ブレスっ!!
Rove:「コールドボルトっ!!
spit:「…なんか、ふっつーに強いんですけど。
ぱたり倒れたスピットはともかく、リビアンとロブはおもちゃの兵隊、クルーザーやミストケースを、ばったばったと倒していきます。
息のあった聖職者と魔法使いのコンビネーションに、「うむ」とスピットはうなりました。
spit:「…俺、何しに来たんだっけ?そもそも。
死ににかな?
ribbean:「しまった!これでは、スピさんと一緒に来た意味がない!?
と、リビアン。
そもそもなんのためにスピットを連れてきたのかは、不明。
ribbean:「よし、スピさんの力が最大限に発揮できる場所へ!ワープポータル!!
そして一行がやってきたのは…
コモド東マップ。
グラストヘイムにも住む、ワニモンスター、アノリアンのいるフィールドです。
*9
spit:「アノリアンと戦えと!?
Rove:「アノリアンは、きっついなぁ…
お祈りの効果ははたして…
数分後。
お察しください。
ribbean:「さて、スピさん。
spit:「ん?
ribbean:「次は、どこに行きましょう?
spit:「
Σ(゜□ ゜;ノ ノ
ベンチに、新しい脅威が増えたような気が、スピットにはしたのでした。
*10