spit:「ふわああぁぁあ…
と、午後のプロンテラベンチ。
スピットは大あくびをかますと、首の後ろを掻きながら、ぽつりと言いました。
spit:「さてと、ぷらり旅にでも行くかな…
それほどやる気があるわけでもないので、適当に歩き回って、ちびちびレベル上げでもしようかと…スピットのそのつもりで言ったのですが、
ribbean:「
グラストヘイムですか?
spit:「マテ。GHを、ぷらりとは言わない。
eve:「ぷらり突貫、GHの旅。
spit:「いやさ、だから…
ribbean:「では、GHに1名様…いや…
ribbean:「
5名様、ご案内〜。
aoiruka:「入ってる!?
NERV:「えぇえ!?
appi:「あれ?もしかして、私もです?
spit:「
覚悟完了。
NERV:「はやいですねぇ。
aoiruka:「最近、俺も一日一死になってきた…
spit:「んじゃー、ぷらり的には、どこに行くかね?
ribbean:「んー。
ribbean:「
最下層?
かなりの
ぷらりっぷり!*1
appi:「そういえば、私は最下層にいるという、『ごっついミノタウロス』を見たことがありません。
ribbean:「俺もない。
*2
NERV:「最下層に行ったことがない。
appi:「途中には、窓手
*3がいますけど…
spit:「あー、そう言えば、誰も火魔法がない…ネルも、氷雷だし…
*4
appi:「ですねぇ。
ribbean:「あおさん、かっこいー。
aoiruka:「しまった!?
spit:「いくぜー!
まずは、グラストヘイム修道院。
と、言っても、こんなところでもたもたするほど、今のスピットたちは弱くはありません。
修道院を駆け抜け、そしてカタコンペ。
そして、カタコンペを抜け、グラストヘイム下水道。
ここには強敵のワニモンスター、アノリアンがいるのですが…
ribbean:「スピさん、ちょっと先に、あのワニだけ。
spit:「ほい。
ribbean:「サフラギウム!レックスエーテルナ!!
spit:「ユピテルサンダー!!
スピットの杖の先から迸った雷弾は、一直線にアノリアンに炸裂し、その身体をはじき飛ばしました。
ずずんっと、ワニモンスター、アノリアンの身体が崩れ落ちます。
ふと、リビアン。
ribbean:「…一発…ですか…
spit:「LAあれば…
*5
appi:「スピさんは、火力担当ですので。
NERV:「いいな、いいな。
ribbean:「何が?
NERV:「もっと沸けばいいのに。
ぷらり旅が
終了しますよ?
とにもかくにも、下水1を抜け、下水2。
通称、窓手マップに一行はたどり着きました。
aoiruka:「いざとなったら、素手AC。
*6
ribbean:「ま、行きますか。
appi:「では、ぷらりと行きましょう。
ぱたりと逝きました。
spit:「やるな、窓手…しかも、前より強くなっている気が…
aoiruka:「スキル使ってきますしねぇ。
ribbean:「窓手接近中。
aoiruka:「むぉ!? QMかッ!?
*7
ribbean:「しかも、ハイドした!?
*8
appi:「ステキコンボですねぇ。
spit:「ユピテルサンダー!!
aoiruka:「スピさん、相手、地属性!?
appi:「スピさんは、FD
*9が来る前提で、JT撃ってますね。
NERV:「でも、凍らないー!!
と、その時でした。
スピットたちのパーティに、電波が届きました。
Furiae:「(相変わらず、楽しそうだ…
spit:「
うお!?
実はスピットたち、会話をパーティだけに聞こえる方法で喋っていたのです。
つまり、パーティメンバーであれば、どこにいてもその会話が届くわけで…
spit:「うぉ、見つかった!?
NERV:「ん?だれだれ?
ribbean:「スピさんがナンパした人ですよね?
aoiruka:「ナーンダ。
spit:「なーんだって言うな。
aoiruka:「(´−`)
appi:「こんばんわです。
Furiae:「こんばんはです。へっぽこアサシンの、フリアイと申します。
実は、前回の冒険でフリアイさんをパーティにいれて、そのままだったのです。
と、フリアイさんは楽しそうな皆の声に向かって、聞きました。
*10
Furiae:「あの、私もそちらにいってよろしいですか?
ribbean:「お、もちろんー。
ribbean:「GH最下層にて、お持ちしております。
appi:「です。
aoiruka:「プロベンぶらり旅 〜死闘編〜
spit:「ぶらりっぷり、サイコー。
ribbean:「最高というよりサイコですね。
spit:「サスペンス。
aoiruka:「キテル。
Furiae:「えーと…それで、どの辺に…
aoiruka:「窓手です。
Furiae:「すみません…わかりません…
spit:「大乱戦。GHさね。
aoiruka:「極端に言うと、死地です。
すでに死んだしな。
Furiae:「とりあえずGHには来ました。
spit:「いよし。
appi:「修道院から、カタコン、そしてワニとくるのですが…わかりますか?
spit:「わかる?
ribbean:「蝿、持って来てます?
Furiae:「ハエはありますが、分からないです…
ribbean:「それじゃあ、迎えにいきますので、少々お待ちを。
spit:「
はい?
ribbean:「アピさん、がんばって。
appi:「可能な限り…
窓手マップには、遠距離攻撃モンスター、ガーゴイルがでますが…
アピには、ニューマがありません。*11
ま…まぁ…がんばれ…
aoiruka:「窓手キター!?
appi:「わああぁぁ。
spit:「アピ!?
spit:「…
aoiruka:「…
NERV:「…
aoiruka:「それはスピさん、殴れば死にますって…
spit:「Dexあるから、あたるだけはあたるんだけどねぇ…
でも、それが死ぬのは
いつものことだし。
とにもかくにも、リビアンとフリアイさんが追いつくまで、スピットたちは窓手をなんとか倒していきます。
ほどなくして、リビアンとフリアイさんが合流しました。
ribbean:「フリアイさん、つえー。
Furiae:「そんなことないですよ。まだまだ、へっぽこです。
ribbean:「へっぽこでは、こんなところまでこれません。
spit:「何故、俺を見る!?
いやぁ。
spit:「とにもかくにも。
spit:「そんなわけで、前進!
「おー!!
意気揚々、フリアイさん合流で、騎士、アサシン、プリースト二人に魔法職二人。
過去一番のバランスパーティ。
そして、下水3に突入します。
aoiruka:「踏むべきか、踏まざるべきか…あ、ふんじゃった。
spit:「ダメじゃん…
そして、たどり着くのは…
最下層。
spit:「いよぉーし!ごっついミノタウロスはどこだ!!
ribbean:「あれ?いない?
appi:「いませんねぇ。
ribbean:「もしかして、もう一個下?
spit:「かなぁ…
ribbean:「ホントの最下層ってやつか…
*12
来ちゃったわけですが。
そして、一行はグラストヘイム最下層、その第二層。
本当の最下層へと、足を踏み入れたのでした。
先に来ていたパーティが、その赤いミノタウロス、『ごっついミノタウロス』と、大乱戦を繰り広げています。
appi:「ものすごい、ごっついですね。
aoiruka:「狂気POT使ってるに違いない。
*13
ribbean:「まっかですしねぇ。
spit:「ありえねぇ強さなんだけど…
appi:「牛のくせに赤いから…
spit:「自分で自分にどっきどき。
ribbean:「俺ら、スタンしたら、もうお祈りをささげるしかないですね。
*14
spit:「同感。
spit:「とりあえず、一匹くらいやってみて、力をみてみ…
aoiruka:「キター!?
aoiruka:「いたいー!?
ribbean:「なんじゃそのATK!?
*15
spit:「うぉぅ!? HDで300も食らったぞ!?
*16
Furiae:「こわいよー!
しかし、なんとか一行はごっついミノタウロスを退けました。
と、言っても…
spit:「一匹たおすのに、この時間…
一分以上かかって、やっと一匹です。
spit:「2匹きたら、確実に死ぬ…小回り効くように、スキル調整しておこう…
aoiruka:「ピアース2、3発うっとこう…
*17
ribbean:「ネル君、キリエかけても無駄だな…
NERV:「ですね…
spit:「EC
*18しとけ。ないよりマシだろう。
ribbean:「でも、ATK2000はありますよ?
appi:「ECとキリエでもどうか…
ribbean:「スピさんは、一発食らったら懺悔を済ましといてください。
spit:「そんなもんは、生まれる前にすませてある。
ちなみに、この『ごっついミノタウロス』
このようになっております。
強いです。
と、ここでネルが、さすがに最下層の敵には太刀打ちできないのと、時間もあって戻り。
一行はスピット、アピ、あおいるか、リビアン、フリアイさんという、平均レベルLv70ちょい上の、バランスパーティとなったのでした。
*19
でも、
相手強すぎ。
aoiruka:「HDなんて、無視だー!
ribbean:「上等だー。
Furiae:「う、もう一匹来ましたよ!?
appi:「サフラギウム!
*20
spit:「きゅぴーん!?
目には目を。歯には歯を。
数には範囲。
戦闘は火力!
spit:「高Mdefがなんだッ!火力で押し切ってくれるわ!!
ribbean:「エフェクト切ろう…
*21
spit:「しっかし…
appi:「はい?
spit:「一回の戦闘に、ものごっつう、つかれるな…
ribbean:「ですねぇ…
aoiruka:「またキター!?
Furiae:「また2匹キター!!
spit:「むきー!
ribbean:「つかれる戦闘だー!?
spit:「はぁはぁ…
ribbean:「ふぅー。
appi:「つ、つかれます。
aoiruka:「ですね…
Furiae:「でも、なんとか保ってますね。
spit:「だなぁ。
ribbean:「…そして、スピさんが強く見えてしまう罠。
ribbean:「よくないッ!!
spit:「なじぇ!?
appi:「何をいったい…
ribbean:「えー、だってー。
と、その時でした。
spit:「いきなり沸いた!?
ribbean:「しかも、2匹!?
大ピンチ!!
そして、ピンチを
拡大させる男。
ribbean:「なに死んでんの!?
spit:「横沸きされたー。
aoiruka:「3匹相手!?
aoiruka:「しかも、アピさん、後ろ!?
appi:「リザレクション!!
spit:「むぉ!?
aoiruka:「我々は、そこに愛を見た…
ribbean:「って、ごっつミノ!俺が相手だー!
spit:「リビアン、かっくいー!
ribbean:「起きたなら、魔法、魔法!
Furiae:「リビアンさん、ミノは私が引き受けます!後ろにガゴが…
ribbean:「ニューマ!
spit:「ほいほい。
ribbean:「ブレス!!
spit:「ソウルストライク!!
spit:「残るはミノ1匹!!
appi:「サフラギウム!
spit:「ユピテルサンダー!!
ribbean:「ひえぇ…
Furiae:「生きてる…
ribbean:「俺のSPが切れるとは…
spit:「おそるべし…ごっつ…
ribbean:「しかし…ごっついミノ4匹で死なないって、相当強いですよ…?
appi:「今日はほら、珍しくバランスの良いパーティです。
spit:「それはあるなぁ…
ribbean:「なるほど、確かに。
ribbean:「しかし、4匹で死なないとなると…スピさん、大問題です。
spit:「ん?
そんな心配、ありがとう。
aoiruka:「でも…
aoiruka:「
窓手4匹なら死ねますよ?
さて、一行はちょっとの休憩の後、再び歩き出すことにしました。
ふと、スピットが言います。
spit:「そういえば、ここには『祭壇』があるって話を聞いているけど…
ribbean:「祭壇?
spit:「うん。
ribbean:「まぁ、足を使って探すべし、ですよ。
spit:「んだな。
と、一行はてくてく歩き出しました。
ごっつミノ4体を前にしても蹴散らし進める、今日のプロベンです。
いかにグラストヘイム最下層と言えども、今の彼らには、恐怖の場所ではありません。
とりあえず、ぐるぐると最下層を巡っていると…
ribbean:「あ、ロブから電波だ。
spit:「ん?
ribbean:「10分で来るから、待ってて欲しいそうです。
spit:「じゃ、入り口まで戻るか。
と、ごっつミノ蹴散らしながら進んでいくと…
appi:「スピさん…あれ…
ribbean:「これ?
spit:「おおっ!?
aoiruka:「戦闘中なんだけどなー。
ribbean:「ごっついミノタウロスと祭壇と私。
とにもかくにも、ごっつミノを倒し、スピットたちはその祭壇のようなものをまじまじと見てみることにしました。
spit:「けっこー、貧相…
ribbean:「悪魔崇拝なのか…
appi:「羽根の生えた人、なんなのでしょうね。
spit:「でも、貧相すぎるよ…
appi:「一応、ドクロとオーブのようなものがありますが…
spit:「えー、もっと豪華でないと…
ribbean:「ばばーんって感じ?
spit:「どぉーんって感じ。
Furiae:「謎だ…
ribbean:「あ、ロブ、ついたみたい。
spit:「お迎えに上がるか。
祭壇探索もそこそこに、スピットたちは入り口へと戻りました。
と、入り口にはごっつミノ。
ribbean:「おわ!? まさかいるとは!?
spit:「うわ、ここやりにくい!?
「コールドボルト!!
呪文の詠唱のあと、突然に降り注いだ氷の矢が、ごっついミノタウロスを打ち抜きました。
その詠唱速度の速さは、スピットの魔法の比ではありませんでした。
一瞬のうちに詠唱が終わったかと思うと、降り注いだ無数の氷の矢が、ごっついミノタウロスをあっというまに沈めてしまっていました。
aoiruka:「おぅあ!?
Furiae:「おいしいところに。
ribbean:「おいしすぎですね。
現れたのは高速詠唱魔導士の、ロブこと、Roveです。
Rove:「ごっつミノは、火であってるね。
spit:「ん。火。
Rove:「じゃ、CBとLAでOKかな。
ribbean:「ダブルLoVでも。
spit:Rove:「
LoVSG。*22
ribbean:「しかし、バランスの取れたパーティ…ですねぇ…
appi:「強いですね、今日…
Furiae:「前方、敵影!
spit:「って、SGはやすぎるよ!?追いつけないよ!?
ribbean:「サフラしても、追いつけなそうな…
Rove:「ちょっと調整しましょう。
aoiruka:「って、もう倒してしまった…
Furiae:「強い…
appi:「あ、こっちになにかありますよー。
spit:「ん?
アピの声に、皆は彼女が立つ、地底湖のような場所の方に向かいました。
appi:「何かが沈んでます。
spit:「こんなものは、見たことがないなぁ。
Furiae:「なんでしょうね。
spit:「ストーブ?
aoiruka:「こんなに大きなストーブはないかと…
Rove:「タイムマシンは、机だろ。
それも違う。*23
spit:「ここ、どっかから行ったら、いけたりするのかな…
ribbean:「そういえば、中心の方はまだ行ってないし、そこからいけたりするのかも。
spit:「んじゃ、中心方面、いってみ…
と、スピットたちが中心方面に向かって歩き出した時でした。
spit:「
!?
ribbean:「なっ!?
spit:「
大歓迎!?
aoiruka:「おさきー。
Furiae:「無理です。
ribbean:「ありえねぇ…
Rove:「ストームガス…だめか…
appi:「スピさん、がんばってください。
spit:「
絶対無理。
絶対防御魔法、セイフティーウォールの弱点、それは…
魔法と、遠距離攻撃が防げません。
spit:「あ、ありえねぇ…
*24
aoiruka:「そして探検隊一行は、地底湖の中に沈む謎の物体の正体を、突き止めることはできなかったのだった…
Rove:「これはさすがに…
ribbean:「だなぁ。
Furiae:「ところで…
ふと、フリアイさんは言いました。
いやむしろ、
期待通りに完璧です。