前回までのあらすじ。
ちょいとしたことから仲違い気味のスピットとアピを見た迦陵ちゃんが、ここは一肌脱ぐかとスピットに挑戦状を叩きつける。
迦陵ちゃんが負けたら、『負けぱんだ』を一週間。そしてスピットが負けたら…
なんと、アピと『ちゅー』
そんな事をアピは知るよしもなく、ついに決戦の日は訪れた!
そして…
言うまでもなく、結果はスピットのボロ負け。
仕方なし(?)に、皆の見る前でスピットはアピに『ちゅー』
何も知らなかったアピは目を丸くするばかり。
どきまぎの二人を前に、ベンチメンバーはいつものノリを大発揮。
どこから出てきたのか、ウェディングドレスに、ヴェール…
玲於奈が二人の前に立って結婚式を始めようとする。
しかし、そこはスピット。
戦いの前にロブから貰っていた蝶のはねを思い出し、アピに目配せ。理解したアピと一緒に、「せーの…」
にやりと皆に向かって笑ってみせると、二人は同時に、その蝶の羽根を使ったのでした。
spit:「ふははは!
ギルドメンバーに向かって、スピットは高笑いに電波を飛ばしました。
Zeruk:「ドコ!?
aoiruka:「!?(゜Д ゜ ) 入るなり、なんかやってる!?
spit:「あーばーよー。
appi:「逃亡完了ですね。
luvas:「にげやがっった。
Furiae:「スピさん逃げたー。
spit:「よーし、アピ!
appi:「はいっ!
spit:「南門から、逃亡だっ!!
appi:「はいっ!いっそ、地の果てまで逃げてみましょう!
spit:「…いや、なんかそれも違うような。
karyo:「おのれー!逃がすかー!!
さぁ、
世紀の追っかけっこの始まりです!
南門から外に出ると、ちょうどいい感じに、パーティ、ギルド、共に電波も届かない状態でした。
*1
spit:「天は、我々の味方だな。
もっとも、ギルドもパーティもつながらないということは、
アピと会話も出来ない訳ですが。
appi:「スピさん、はっけーん。
spit:「おう、アピも来たか。
まぁ、南門前の大人数の中から発見できるのは、
愛の力ということで。
spit:「さて、どうするか…
と、スピットが帽子を直した時でした。
ribbean:「つかまえた。
がしっとスピットの肩を掴むのはリビアン。
まぁ、南門の大人数の中から発見できるのは…
ノリと言うことで。
spit:「むおー!?
ribbean:「まあまあ。詳しい話きかせろや。
そう言えば、リビアンは『ちゅー』の時はいませんでした。
ribbean:「全然状況がわからん。
appi:「それは、幸せなことです。
そうなの!?
ribbean:「なんでも…
appi:「しないですよ〜。
ribbean:「しないの?
リビアンは驚いたように目を丸くします。
ribbean:「てっきり、
ハネムーンはGHかと。
それは嫌だな。
spit:「結婚はしない。
ribbean:「なんだ。
spit:「しかし、されそうになったので、逃げてみた。
appi:「です。
とりあえず逃げてみた!?
aoiruka:「で。
appi:「それは、あの場にいなかったからです。
ノリパワー全開。
aoiruka:「俺もよくはわからないのですが…
spit:「うむ。
スピットはむんっと胸を張って言いました。
祭り決定。
ribbean:「そんなわけで、擁護したらスピさんから100z。
aoiruka:「捕まえて引き渡したら?
ribbean:「
みんなから1Mzが。
spit:「
マテ。
そんな賞金首。
さて、その頃。
ベンチでは、捜索隊が組織されていました。
karyo:「では、我々はスピさんアピさんの捜索を開始する!
Leona:「あおさんとリビさんはどうしたんだろう。
karyo:「…あおさん裏切ったかな?
Kagetsuki:「ほほぅ、結婚式のメインディッシュは、いるかの刺身ですか…
luvas:「まぁ、目的はスピだ。
Abd:「ですね。
luvas:「捕獲が困難ならば、最悪の場合…
luvas:「
殺してもかまわん。
Abd:「
ですね。
と、なっていることなど知るよしもなく、こちらは南門。
ribbean:「で、あおさん。
aoiruka:「ん?
ribbean:「
どっちにつくのん?
aoiruka:「警察か泥棒か?
ribbean:「うん。
aoiruka:「…
aoiruka:「
背景に溶け込む一般市民。(´・ω・`)ノ
ribbean:「
ワープポー…
aoiruka:「
泥棒で。(つД`)
spit:「よし。したらば…
さあ、スタートです!!
まずはイズルードに逃げ込んだ泥棒チームこと、スピット一行。
と、イズルードはパーティもギルドも生きていました。
気づいたスピットは、ギルドに電波を飛ばします。
spit:「ぐははは。
karyo:「どこだっ。
luvas:「ぬっ、どこいきやがった!?
appi:「ないしょ、です。
karyo:「重罪犯めっ。
aoiruka:「って、パーティでばれるのは気にしない方向ですか。
spit:「当然です。
karyo:「あおさん、裏切ったなー。
aoiruka:「(´・ω・`)
spit:「へへーんだ!逃げてやるもんねー!
そしてスピットは電波を切ると…
イズルードから、船でアルベルタ!
appi:「ちなみに。
と、アピはあおさんとリビアンに向かっていいました。
appi:「本当に結婚したわけではないですよ?
aoiruka:「ナーンダ。
ribbean:「わかってるって。
もはやゲームです。
spit:「逃避行、チガウ…
ribbean:「照れるな照れるな。
appi:「あはは。
aoiruka:「逃避行というか、ぶらり旅というか…
appi:「さて、ここで読者のみなさまには、付加情報です。
spit:「どこ見て喋ってんだ…
appi:「こちらが、現在のパーティリストとなっています。
aoiruka:「パーティみたら、もろバレですね…
*2
ribbean:「見るな、と。
Abd:「さて、どこにいるやら。(w
luvas:「だなぁ。
spit:「とりあえず、パーティ見んなよー。
ribbean:「カプラも使用禁止。
appi:「でも、それだとわからなすぎですね。
karyo:「ライブカメラはどうなってます?
spit:「ソレダ!!
Abd:「ライブカメラとパーティ、ギルド会話から位置を知り、追跡ですね。
luvas:「とっつかまえてやる!
appi:「では、逃避行の続きをお楽しみくださーい。
そんなわけで、仕掛けは万端です。
逃避行の結末は、果たして…
spit:「んじゃ、どこに逃げる?
ribbean:「コモドに逃げるか。
spit:「では、モロクに向かって、逃亡!
まずは、アルベルタから、モロクへと向かいます。
まぁ、そんな事もあったりなんだりで…
一方、警察チームこと、追いかける側は…
spit:「む…
aoiruka:「どうしました?
spit:「ククク…
spit:「フェイヨンに狙いを定めたか?
アルベルタからフェイヨンは、実は一番近い距離にあります。
森を抜けて、北へ進めばフェイヨンです。
spit:「甘い奴らだ…
その頃、泥棒チームは既にソクラド砂漠にさしかかっていましたが…
spit:「なにィ!?
aoiruka:「警察チームは、数が多いからなぁ…
ribbean:「ほれ、走れ走れ!
モロクに向かって走り続ける泥棒チーム。
しかし、モロクまであと1マップというところで…
ribbean:「まずい!?
ribbean:「誰か来てる!?
*3
appi:「ハルくんですね。
aoiruka:「ダッシュダッシュ!
spit:「むぉ!?
hulltours:「ま、まって…
spit:「総員、
迎撃!!
問答無用。
hulltours:「あ、いや、逃げている訳を聞こうと…
spit:「
訳だと!?
理由はそれで十分だ!
appi:「あ、玲於奈さんとロブさんが、モロクに来たようです。
spit:「よし、この際、モロクは諦めて、サンダルマン要塞遺跡に、そのまま突っ込むぞ。
ribbean:「うし!
aoiruka:「あいさ。
hulltours:「あ、あのー…
駆け出すスピットたちを追いかけながら、ハルが言いました。
hulltours:「これは…
当事者認定。
泥棒チームは逃げます。
警察チームは追いかけます。
しかし、警察チームはその人海戦術と、高機動力にものを言わせ…
spit:「うわー!?
aoiruka:「誰か来た!?
appi:「玲於奈さんと、ロブさんですね。
ribbean:「よりにもよって、一番やっかいな…
spit:「走れー!!
危うし!?
Leona:「いた!!
spit:「ぎゃああぁぁあぁ!?
Rove:「逃がすか!!
spit:「
ぎゃあああぁぁああぁ!?
…
ribbean:「あーあ。
appi:「盛大に捕まってますねぇ。
Rove:「さ、帰りましょ。
Leona:「捕獲ー。
ギルドから、みんなの声が聞こえてきます。
luvas:「だせ…
Abd:「はやすぎ…
karyo:「はやいっつーか…
Zeruk:「パーティ組んで、さー、これからいくぞ!って時に…
luvas:「はやいと、アピに嫌われるぞ?
Abd:「何を言ってますか…
spit:「しかし、俺はそれでも逃げて…ああっ!
Leona:「ワープポータル!!
アピ、強制送還。
appi:「あうあう。
spit:「おのれ、玲於奈ー!!
Leona:「フ…
そして、首都に送り返されてしまった泥棒チーム。
しかし、ベンチへと向かう途中、玲於奈とロブの監視の目をくぐり抜け…
ribbean:「スピさん!後生だ!
さすが、リビアン!
spit:「ナイスだ!
appi:「第二章ですね!!
さすが、リビアン!
さすが、ベンチ!?
そして、ベンチです。
luvas:「バカスピ!はえぇよ!
Abd:「全くです。
spit:「っていうか、オマエら、人海戦術使いすぎ!
appi:「さすがに、追う側の人数も多かったですしね。
Kagetsuki:「あおさん?
aoiruka:「ほい?
Leona:「リビさん?
ribbean:「ん?
Leona:Kagetsuki:「
覚悟はできてるね?
ribbean:「あぁ〜ん?
Leona:「ワープポータル!!
ribbean:「くらうか!ワープポータル!!
Leona:「むぅ!ワープポータル!!
激しいポタ合戦を後ろに、迦陵ちゃんが言いました。
karyo:「そんなわけで、捕まったスピさん、覚悟してください。
Kagetsuki:「よって、二人の結婚を認めます。
spit:「認めてくれなくてよし。
Kagetsuki:「ワープポータル!!
spit:「へん!そんなん、食らうかよ!!
Kagetsuki:「おのれ…ワープポータル!!
光の柱が、ベンチにいくつもいくつも立ち上っています。
appi:「…
それを見ながら、アピがぽつりと言いました。
appi:「覚悟って…その事だったのですか…
Kagetsuki:「くらえー!ワープポータル to グラストヘイム!!
spit:「食らってたまるか!んなの!!
Leona:「飛べー!うらぎりものー!!
ribbean:「百万年はえぇぇー!!
shintisu:「おい、スピット。
spit:「ん?
ポタをかわしながら、いつものベンチの位置に座ったスピットに向かって、シンが言いました。
shintisu:「スピットは、それでいいのか?
spit:「なにがだ?
shintisu:「いや、せっかくこうしてみんながスピットの幸せを思ってしてこうしてくれたのに、結局、追いかけっこで終わらせていいのかって。
spit:「ああ、なんだ、そんなことは気にするな。
そしてスピットはちょぃと帽子を直しながら、言いました。
appi:「ですねぇ。
spit:「バカばっかだしな。
luvas:「オメーがいうな。
spit:「うるせー、ショボ。
luvas:「うるせー、へっぽこ。
karyo:「私は、その中に含めないでください。
Leona:「…忘れた頃に飛ばしてやる。
ribbean:「そっちこそ。
今日もベンチの上に広がるミドカルドの空は、真っ青に晴れ渡っていました。
appi:「スーピさん。
spit:「ん?
それから、ちょっと経って、いつものベンチ。
臨時公平パーティで冒険に行っていたアピが、帰って来るなり、スピットに向かっていいました。
appi:「臨公のおみやけです。
Zeruk:「なにがでたんですか?
と、ゼルク。首を傾げて聞きます。
appi:「これです。
appi:「2個も出てしまったので、ひとつ、スピさんに。
spit:「おーう、貰えるもんは貰う。
Zeruk:「って、指輪ですよ!? 指輪!?
uxi-ta:「式は、土曜くらい?
spit:appi:「は?
Zeruk:「だってスピさん、指輪ですよ!? 指輪!!
spit:「ばーか。
ベンチのいつもの位置に座るスピットに、笑いながらのアピも、いつもの位置にすとんと座るのでした。