studio Odyssey



大陸に吹く風。





 プロンテラの北。

 水路の都市、アルデバランは、シュバルツバルド共和国の領地でした。
 シュバルツバルド共和国は、ルーンミドカツ王国と同盟関係にある共和国でしたが、アルデバランの北、国境検問所は、長い間冒険者たちには閉ざされたままだったのでした。

 理由は諸説ぷんぷんです。

 シュバルツバルド共和国の首都、ジュノーで研究されている『イミル』の事を、冒険者たちに知られてしまいたくないだとか、その『イミルの心臓』の力で空に浮く首都、ジュノーを踏み荒らされたくないだとか…

 しかし、ついに今日のこの日、その国境検問所が開かれ、冒険者たちはシュバルツバルド共和国に入国することができるようになったのでした。


「へー」


 と、アルデバランの国境検問所前の人だかりを、遠巻きに見ながらつぶやくのは、赤い髪の魔法使い、ルキノです。

「やっとこ、ジュノーへの道が開けたのかー」

 と、ルキノ。
 そのままくるり。

「『イミル』と『Ragnarok』かー」

 そしてそのまま、てくてくとルキノはアルデバランに戻りました。

 今日もレベル上げに、時計塔です。


 来るべき時までに、ちょっとでも強くなるために。*1


大陸に吹く風。




 同じ頃、時計塔には、プリーストのアピと、ハンターに転職したばかりの槇恵さんの姿がありました。
 そしてその隣には、ひとりの商人の姿。

「なぜでしょう」

 その商人の女の子は言います。



「EP1.5からギルドメンバーなのに、今回、初めて出た気がします」



 言うな。*2


 彼女の名は、悠祈。

 ギルド、Ragnarok、唯一の商人です。


appi:「さぁ、では悠祈さん、がんばってレベル上げしましょう。
makie:「目指せ、ブラックスミス!!


yuuki:「@1です!



rukino:「お。


時計塔にて

appi:makie:「あ。



makie:ブースター補足。


rukino:「うわああぁぁぁ!?



 そんなこんなで、ルキノ、拉致。



 時計塔といえば、高レベルモンスターがたくさんいる、ハイレベルダンジョンです。
 とは言っても、魔法使いのルキノに取ってみれば、ファイヤーウォールの魔法で、敵に張り付かれさえしなければ、なんとかなってしまうような場所だったのでした。

 そんなわけで、Jobレベル50で転職しようというルキノはともかく、転職可能レベル、job40を目前にした悠祈に取ってみれば、その場所での狩りはうはうはです。

 程なくして、Job40を達成してしまいました。

yuuki:「転職だー。

rukino:「…私は死んだので、経験値が減りました。


makie:「家系ではないでしょうか?


rukino:どんな家系!?*3

時計塔入り口

 ともあれ、アピにカブを呼んできてもらい、転職のために、一行はゲフェンは、ブラックスミスギルドを目指します。*4



 ゲフェンの鍛冶場。
 ここが、ブラックスミスギルドです。

 悠祈は早速とギルド職員に話しかけ、転職の申し込みをします。

yuuki:「アルベルタにいる、ギルド職員、ゲッシュを手伝えと言われました。

rukino:「げっしゅ!
Cav:「お知り合いですか?


rukino:響きが気に入った!


げっしゅ!


 とりあえず、「げっしゅ!げっしゅ!」と連呼するルキノは放置で、一行はアルベルタへ。




 そんなこんなで、アルベルタ。



アルベルタ〜




rukino:「否!


いたく、お気に入り



 いや、わかったから。



yuuki:「それで、ゲッシュさんはどこにいるのでしょう?


rukino:捜索開始!



こいつが、げっしゅだ!!




 程なく発見。


連呼!


 なぜか、みんなにも感染。


rukino:「(同じ発言は3回以上くりかえして…


Cav:「何をしているのですか…*5


 悠祈がゲッシュと話している間、槇恵さんは武器屋の店員に向かって言っています。


この世界の武器に、鉄砲はないくせに…

makie:「後ろの鉄砲くださーい。


Cav:「猟銃ですか?
makie:「ハンターですから。
Cav:「ちなみに、あれは、銃ではありません。


凹凸なんて、ありませんよ!




makie:な、なんだってー!?


Cav:「あまつさえ、窓も…


うわ!いっちまった!?


 いや、本当にな…


Cav:「微妙な立体感がたまりません。

makie:「うぁうぁうぁ…


夢のない世界だ…




 盗んだバイクで町内一周してこい。


yuuki:「お使いたのまれたー。
rukino:「むいむい。

 と、ちょうど悠祈もゲッシュからお使いを頼まれたところでした。

Cav:「何をしてこいと言われましたか?

yuuki:「えーと、ツルギ・石炭2・レッドブラッド2・固い皮2をもってこいと…



rukino:「…石炭とか、レッドブラッドは倉庫にありそうな気がするけど。



rukino:Cav:makie:ツルギはない。



 言われてみれば、前衛いない。



rukino:「ツルギといえば、剣士の武器だから、イズルードにいけばあるかな。
makie:「たしか。


イズルードからアルデバランへは、定期船が出ています





 考えることは皆同じ。


yuuki:「では、行って来ます。


船着き場へ移動


 でも、みんな行く。



rukino:「うわー、船に乗るの、初めてだー。
Cav:「どうせここに戻ってこなければなりませんし、待っていても、暇。
makie:「あびばびばー。


 そして、剣士ギルドがあるプロンテラの衛星都市、イズルードの武器屋に一行は向かいました。


パースがおかしい気がするのは、気のせいです



rukino:「ツルギください!




「ツルギは扱っておりません。




剣士の町のくせに!




rukino:yuuki:




 イズルードは剣士ギルドのある町で、防具でいえば、プロンテラで売っていないブーツとか売っているくせに、ツルギはおいてないのです。
 驚愕の事実です!


rukino:「陰謀か!?


 誰のだよ。*6


 そんなこんなで、カブのポータルに乗って、プロンテラ。


ココドコー!?



yuuki:「蝉屋〜。

makie:「ここどこー!?


rukino:「また、マイナーな位置だなぁ…*7


 噴水広場にある武器屋に向かい、

rukino:「ツルギください!


プロンテラの武器屋



51,000zです。



rukino:買えない。



 お前、金もってなさ過ぎ。




yuuki:「買ったー。

rukino:「お金持ちだー。

Cav:「では、アルベルタですね。



Cav:「ワープポータル!!




 そして…


再び、アルベルタ〜





rukino:「否!


連呼!


 忘れた頃に言ってみる。


rukino:「げっしゅ!

またか!



 わかったから。




yuuki:「うぁ…

rukino:「ん、どした?


 ゲッシュにアイテムを渡した悠祈が言いました。


yuuki:「またイズルードに言って、グロンという人に、荷物を届けてこいと…



 二度手間お使いクエスト。


 とりあえず、再びイズルードに戻る悠祈。
 ささっとお使いを住ませ、ゲッシュに報告。

yuuki:「これで、ゲフェンに戻れとのことです。

Cav:「ワープポータル!!

そしてゲフェン



 ギルド職員、アルトアイゼンに話しかけ、いざ、転職…




yuuki:モロクにいけと言われました。


まだまだ続く


Cav:ワープポータル!!


yuuki:「これ、ポタなかったら、1日かかりますねぇ…
makie:「ですねぇ…
rukino:「げっしゅ!(違



 そんなわけで、モロク。



Cavのファインプレー

Cav:「で、この人に話すのです。


 なんか、ちょっと、ずるいですよ!


makie:「巻きはいってま〜す。



 言うな。


ミットマイヤちゃん


rukino:「この髪型にしたいなぁ…
Cav:「若作りですか?

rukino:「なにょ!?*8



この鞄の中には、いったい何が!?




rukino:「かばんください!

どこの昔話ですか



rukino:「鞄、実装希望!
makie:「かばんー。*9



yuuki:「ゲフェンにかえって、転職〜。


Cav:「ワープポータル!!


ついに、転職ですよ!



 そして、ブラックスミスギルド。
 ついに、転職です。


一揆というと、竹槍の?
下克上というと、マスター暗殺ですか?



rukino:「はぇ?
makie:「?

逝くのか…


 どんなかけ声だ!?




 ぽっと悠祈の身体が光ったかと思うと、その姿がブラックスミスのそれに変わりました。


ブラックスミスに、転職〜



rukino:「おめ!
makie:「おめー!!

yuuki:「ありー。




Cav:シグナムクルシス!!


お約束ですよ!


 お前、いつの人だ。




makie:「では、悠祈さん、これからはがんばって…

 と、槇恵さんが言いました。


トーキー炸裂





 折るの!?


クホグレン〜


 しかも、了承!?




Cav:「では、本日の最終、プロンテラ便発射しまーす。


 カブがワープポータルを唱えます。
 立ち上る光の柱の中に、一行は勢いよく飛び込みました。


 光の先はいつものベンチ。


 ベンチには、いつもの仲間たちがいます。


Ridgel:「おや、娘さん、こんにちわ。

rukino:「娘ってゆーな。


ribbean:「うわ、びっくりした!?
putiLeona:「かわいくないのがわいたー。

rukino:「かわいくないってゆーな!

yuuki:「転職しましたー。
Ridgel:「おおー。是非、土クレイモアを作ってください。星入りで。
Furiae:「まだ、転職したてな希ガス…


rukino:「お。


グラフティというスキルです


Ridgel:「新二次職、ローグのスキルかー。*10
Furiae:「そういえば、ジュノーへの道が、開かれたのでしたね。
ribbean:「ジュノーかー。
putiLeona:「ぷちは、たどり着けないー。


 ちょこっとずつ変わっていく世界。

 それはもしかしたら、『Ragnarok』へ向けて…


 ジュノー。
 その賢者の町は、遠い昔の伝説にある、『イミル』の、『心臓』の力で空に浮く町と言われています。



 『昔、神と人間、そして魔族による戦争があった。』



 その出来事の『本質』を知るものは、今となってはほんのわずか。



 そして彼らもまた、それを知るものではなく。
 しかし…


 彼らはギルド、『Ragnarok』。







 『世界の果て』を目指す、冒険者たち。









spit:マテ。



appi:「どうしました?





spit:俺の出番、ないの!?

appi:「あー、ないようですねー。


 世界の果てを目指す冒険者。





 の、はず…です。


*1 と、今回から、EP3.0です。EP3.0は、Labyrinth of Lost Memories。ついに、物語は、Ragnarokの時へと…
 加速していくかは、また、別の話。(もっとも、Onlineの方はあんまりストーリー関係ないし…)
*2 いや、マジで…
 悠祈はEP1.5の頃にギルドメンバーとなってはいたものの、ずっと登場していなかったりする…
*3 緑の髪の。
*4 アブイブファミリーの次男。
*5 同じ発言を3回繰り返して言うことができないのは仕様。
*6 こいつぁ、永遠の謎ですな…
*7 詳しくプロンテラの地理を知りたい人は、「街巡り 〜プロンテラ〜」を見よう!蝉屋も紹介されてるぞ!
*8 そもそも、rukinoは何歳なのでしょうか…
*9 ミットマイヤちゃんのかばんの中身…気になる…
*10 EP3.0になって実装された新二次職は、クルセイダー、ローグ、モンク、セージ、ダンサー、バード、アルケミスト。まぁ、説明は追々。ちなみに、地面に落書きするこのスキルは、ローグのスキル、グラフティ。