studio Odyssey



へっぽこ、超進化!?





 ふわああぁぁぁ…

 よく寝ましたー。
 さーて、そろそろご主人さまも起きて、冒険に行く時間です。*1

 今日はいったい、どこに冒険にいくのでしょうか。グラストヘイムかな?オークダンジョンかな?それとも、時計塔かな?
 さー、ご主人さま、冒険に…



 あれ?
 ボク、手なんてあったけ?

 おや?
 どうして、足もあるんだろう…

 まぁ、いいや、ごしゅじ…



 あれ?




何故か、アルベルタ



heppoko:ここどこー!?



へっぽこ、超進化!?


 よ…よし。
 こういうときは、ご主人さまも言っていた。
 冷静になって、考えるんだ!!

 な、なんでボクがアルベルタにいて、しかも、ご主人さまたちと同じ姿なのか…
 よ…よし。

 とりあえず、ご主人さまと行ったことのある、アルベルタの港のところに行こう。ご主人さま曰く、「困ったときは、座って、海をみて、途方にくれる」んだ!!*3






ジョブレベル1ですから…



ある意味、かなり途方に暮れている絵ですが…




heppoko:「ボク、どうすればいいのー!?


 お、おちつけ、ボク。
 こ、こういうときは、あれだ。ご主人さまも良くやっていた、パーティのみんなに、電波…



 パーティなんて組んでるわけないじゃん。


 よ、よし、こういう時は、ギルド…



 ないってば!*4




heppoko:「ど、どーしよ!?どーしよ!?

 ボクは考えて考えて、「そうだ!!」
 一人ずつに電波を飛ばす、Wisなら、誰かが!!




 えーと…えーと…






 誰に飛ばせばいいんでしょう?



 とりあえず、思いつくままに、電波だー!!誰か、たすけてー!!








何故!?



arcafe:誰です?


heppoko:「ボクも、まさか繋がるとは思わなかったです。


 助けに来てくれたのは、ご主人さまのお兄さんのパーティメンバー、アルクさんです。
 ボクは、かくかくしかじかと説明しました。

heppoko:「とりあえず、ベンチにいけば、ご主人さまがいらっしゃるかと思うので、ベンチに行きたいのです!
arcafe:「ベンチでしたら、ポタがありますねぇ〜。
heppoko:「お願いしたいのです!!



arcafe:458zです。



heppoko:Σ( ̄□ ̄;




arcafe:「格安かと思いますが?*5
heppoko:「ぜ、ゼロピすらないのですが…

 と、そこへ、ポタにのって、夢さんとリジェルさんがやってきました。

Ridgel:「おや、すでに保護されていましたか。
DreamMaker:「じゃ、ベンチ戻りますか。


無一文は、ポタも乗れませんよ

arcafe:「チ… ワープポータル!!


heppoko:Σ( ̄□ ̄;


arcafe:「なにか?
heppoko:「い、いえ…なんでもないです…


 そして、ボクたちは、ベンチに行ったのです。
 でも…


ベンチにご主人さまは不在…


makie:「へっぽこ!?

 ボクを見て、槇恵さんが目を丸くしました。

makie:「なぜ!?
heppoko:「わかりませんー。


makie:「ぽりん…


ポリンは、「〜ポリン」といいません!ドラプスですよ!!




heppoko:Σ( ̄□ ̄;


makie:「…フ。


heppoko:「うぁうぁ…



ジョブレベル1だしねぇ…



 ぼ…冒険者って、大変ですー。


Ridgel:「さて、そんなわけで、へっぽこ人間型、通称、『だっしゅ』が誕生したわけですか…

 リジェルさんが言います。

heppoko:「『だっしゅ』?
Ridgel:「ええ、だっしゅじゃないですか。


よく見ると、「'」がついているのですよ!


Ridgel:「この辺が→


heppoko:「だ、『だっしゅ』だ!?


ubu:「へっぽこという名前は取られていた、と。
makie:「(ぽん


Ridgel:「と、だっしゅを捕獲した訳ですが、私は今日は用があるので、これにて失礼しますが…
heppoko:「あ、リジェさん、ありがとー。
Ridgel:「いえいえ。




Ridgel:「次にあう時は、転職しただっしゅとあうことを…


期待されてる!?



heppoko:Σ( ̄□ ̄;


eve:「おや、へっぽこちゃん。

 と、そこにやってきたのは、イブさんです。

ubu:「あ、かぁさん。
eve:「あれ、いたんだ。
ubu:「いますよ〜。
eve:「それで、へっぽこちゃん、いつの間に冒険者に?

 イブさんは言います。
 ボクも、よくわからなくて、気がついたら、いつの間にか…と、言おうとすると…


eve:「ま、それは置いておいて、レベル上げね。


heppoko:え…?

初心者冒険者は、ポリンを叩くのがセオリーですが…



DreamMaker:「それは確かに…
Curou:「じゃ、何?

makie:「蛇とか?


蛇ですか!?


 蛇って、ポリンのボクとは、比べものにならない強さだと思うんですけど!?*6


eve:「じゃ、それで。初心、時間ある?
ubu:「ありますよ。
DreamMaker:「速度増加!!
makie:「では、現地集合で。
Curou:「了解。


さぁ、行こうか


 うあー!?

 なんだか、大変なことになってきた気がしますー!?



 と、ともかく、ボクたちはプロンテラを南に進み、蛇こと、スネイクのいる砂漠の分かれ道の2つ先のマップにやってきました。
 イブさんは、近くにいたスネークを見つけると、それを鞭でぴしっと叩いて…

eve:「はい、へっぽこちゃん、叩いて。

heppoko:「う、うぁ…蛇んなて、勝てるか…
DreamMaker:「ブレスー!キリエー!イムポー!!
Curou:「フル支援だ…

eve:「そして…初心。
ubu:「OK、かぁさん。


協奏スキル!!




eve:ubu:ニョルドの宴!!


makie:「キター!?
DreamMaker:「超絶、養殖スキル…
Curou:「ポリンだし。


 ご主人さまに、聞いたことがあります。

 ニョルドの宴というスキルは、ダンサーとバードが一緒になったときだけ出来るスキルで、経験値を増やすことが出来るという…

 そして、ボクがスネイクをなんとか倒すと、頭の上に天使が舞いました。

heppoko:「あがったー!?
ubu:「そりゃ…ねぇ…


当たり前ですが、あり得ない速さです…


eve:「あれ、1つしか上がらないの?

ubu:「かぁさん…一度に取得できる経験値は、150%までなんですよ…
eve:「あ、そうなんだ。

 ぽんっとイブさんは手を打って、言いました。



eve:「じゃあ、10匹か。


heppoko:Σ( ̄□ ̄;


 なんか、むちゃくちゃな計算な気がするんですけど!?



深夜ですか…

 でも、ボクが一匹目のこの蛇を倒したのが、この時間で…



Jobレベル、10ですよー


 基本スキルレベルが9になったのが…



怒濤の快進撃


heppoko:10分!? Σ( ̄□ ̄;


eve:「じゃ、次は、アルベルタね。
Curou:「アルベルタまでは、徒歩?

heppoko:「?

 はて。
 ボクは首を傾げて聞きます。

heppoko:「アルベルタは、一番初めにいたのですけど、何故、アルベルタなのです?



eve:運命?

ubu:「も、ありますが、商人になるためです。
Curou:「がんばれ、へっぽこ!

heppoko:「な、なにゆえ!?

makie:「生まれ落ちた先が、運命を決めたのです。

eve:「あと、スピが、ギルド資産を管理する人を捜してたから。*7

DreamMaker:「がんがれ。


eve:「じゃ、商人になろうか。








 いつの間に、そんな話になったのですか!?





アルベルター





 飛ばされました。





 ともあれ、ボクたちは、商人ギルドに向かいました。
 そして、商人ギルドに、商人転職の申請を出すことになりました。

商人ギルド


heppoko:「あのー…

組合員マンス:「おう、なんだ?

heppoko:「商人になるんだそうです。


組合員マンス:誰がだよ。


 ああ、ボクがですけど…


heppoko:「えーと、商人になるには、どうすればよいのでしょうか?
組合員マンス:「まずは、この申請書に名前を書いて…
heppoko:「へっぽこです。
組合員マンス:「…ああ、へっぽこさんね。んじゃあ、ここに名前を書いて…
heppoko:「?
組合員マンス:「…まぁ、いいや。俺が書いてやろう。それから、商人になるには、商人ギルド加入費が1000z必要だ。まぁ、500zずつ、分割でもいいが、どうするね?



迷わず、選択


heppoko:




 た…たいへんだ…




生まれて初めての難題





 っていうか、まだ、30分も経ってないし。


ubu:「しかたないですねぇ…

 と、初心くんが、お金を貸してくれました。

ubu:「これで、へっぽこのご主人さまへの借金は、いくらに…ふふふふふ…


heppoko:Σ( ̄□ ̄;





eve:「さすが、元商人。
makie:「高利貸しですか?




 と、とにかく、ボクは商人転職申請をして、お金を渡しました。

 すると、ギルド職員のおじさんが、ボクに、荷物をお届けするようにと言いました。場所は、プロンテラだそうです。プロンテラなら、ボクも詳しいし、大丈夫だー。

 早速、荷物を受け取りに行きます。

荷物を受け取って、配達です


heppoko:「場所はブロンテラで、荷物の番号は…


 ボクは教えられた通りに、組合員さんに言いました。
 すると、おっきな木箱を渡されました。


これが、配達する荷物だ!


 うーん…中身が気になる…


Cav:「では、プロ行きー。

heppoko:「はぅあ!?


あ、カプラさん出たの、初かも…




 …目の前だったんだけどね。




Cav:「アルベルター!

heppoko:「…展開はやいですよ、ご主人さまー。




展開速いなぁ…





 と、いうわけで…



商人に転職


makie:「おめー。

Curou:「おめでとー。
ubu:「おめめー!






heppoko:「…ぽよんぽよん。


 ご主人さま…

 ボク、商人になっちゃいました…








eve:「さて。

 あ、イブさん。

eve:「へっぽこちゃん。
heppoko:「はえ?

eve:「さっき、強くなるには、力を上げた方がいいかなーとか言ってたわね。

 んー…言ったかも…



eve:「強くなるのに、一番の近道は…
heppoko:「ち、近道は…








いきなり、ミミズかッ!?



eve:レベルをあげることよ!!




 ご、ご主人さま、が、がんばりますよー!!




eve:「さあ、へっぽこちゃん、ばりばりレベルをあげるのよ!!*8

ubu:「か、かぁさん…鞭を持って、その台詞はどうかと…
Curou:「とりあえず、Dexが30くらいないと、ミミズはあたらないような…
heppoko:「なのですか?
eve:「気合いであてるのよ。
heppoko:「き、気合いですかっ!?


赤ミス出てる!?赤ミス!?


eve:「(ぴし



heppoko:あぅ!?


eve:「リジェルさんも、へっぽこちゃんの転職した姿を楽しみにしてるって言ってたし…
heppoko:「が、がんばりますよー!

DreamMaker:「いや…もう、商人にはなってますけど…


eve:「え?











eve:アルケミじゃないの?



heppoko:Σ( ̄□ ̄;

がんばれ、へっぽこ





 いくらなんでも、1日でそれは、あり得ないです!?






 それから、1時間ちょっとくらい、ボクはイブさんにぴしぴしされながら、ミミズをいっしょうけんめい、倒したのです。
 それはもー、たくさんたくさん、倒したのです。

 さすがにそろそろ、みんなもミミズはあきたなーという感じになってきたとき、イブさんが言いました。

eve:「そういえば、へっぽこちゃん?
heppoko:「うい?

 ボクはミミズをぴしぴしする手を止めて、イブさんに振り向きました。

eve:「なんか、見てると、あんまり強くなってないような気がするんだけど…


heppoko:「?


Curou:「へっぽこ、どういうステにしてるの?
ubu:「製造なの?



heppoko:




eve:「へっぽこちゃん、ステータス、見せてくれない?

heppoko:「うぃ。









ステータスポイントに注目


eve:(ぴし!!


heppoko:「はぅあ!?


Curou:「ステ、振ってないー!?*9
ubu:「それは、変わらないですねぇ…
DreamMaker:「っていうか…Lv、34/24って…ほぼ、初期ステで、そのレベルって…



eve:「こうなったら、そのままで、アルケミまでなってしまうのも、手!(ぴしッ

heppoko:「うあうあー!?

Curou:「いや、しかし、なれそうだ…
ubu:「ニョルド、恐るべしですね…
DreamMaker:「ある意味、スパルタですね…

eve:「(ぴしぴし!
heppoko:「うぁうぁー。



 ご、ご主人さまー。
 冒険者は、大変ですよー!!*10


*1 そんなわけで、今回はspitのペット、へっぽこが…
*2 なんと、へっぽこが人間になっちゃいました!?
*3 途方に暮れてどうする、へっぽこよ。
*4 冒険始めた直後なんて、そんなもんです。
*5 DCこと、ディスカウントという、商人の割引購入スキル10での原価。
*6 少なくとも、転職してから戦う敵ですな…
*7 この頃、ちょうど、属性武器だとか、みんなのいらないアイテムだとかをspitが集め始めて、倉庫がいっぱいになってきていたので、spitはアイテムをたくさんカートの中に入れられる商人が欲しかったのでした。そこで、へっぽこの登場というわけなのでした。(裏話)
*8 モロクの南、ミミズ台地。ミミズは転職前くらいに戦う敵ですが…
*9 レベルが上がると、ステータスポイントというのがたまって(153あるやつ)、これを使って、各ステータスをあげていくのです。っていうか、ステータスポイントが3桁もあるなんて、どういうウィンドウだ…
*10 そんな訳で、突然人間型になったへっぽこ。名前も変わって、「へっぽこ'」。これからは、へっぽこも一緒に冒険ですよー!(まぁ、spitとだっしゅが一緒に出ることは、ほぼないでしょうけど)

**小ネタ
コモド

その頃のスピットたち…