spit:「では、皆の衆…準備はよろしいか?
Abd:「スピ、『ここではきものをおぬぎください』だそうです。
spit:「え、そーなん?
Grill:「って、ベタベタに、マントを脱ぐなよ、リダ。
spit:「えっ!?
appi:「『きもの』ではなく、『はきもの』です…スピさん…
Kagetsuki:「はっ!?三大Wiz、そろい踏み!?
luvas:「珍しいこともあったモンだ…
spit:Abd:「ショボコソには、言われたくねー…
Ridgel:「ここって、何が出るんですかね?
makie:「雅人形と、鉄砲隊?
DreamBreaker:「ですね。
putiLeona:「そうそう、ここのおねーさんも、座って泣くんだよ。
Abd:Grill:「やべ、リジェルさんの一人舞台か…
Ridgel:「なぜだー!?
spit:「まぁ、何はともあれ…
spit:「行くぜぁ!!
多ッ!?*1
spit:「いよーし、とつ、げき!!
Ridgel:「目指すは、最下層ですかね。
Kagetsuki:「よーし、先導は任せろ!!
aoiruka:「よし!
aoiruka:「道知らない…
spit:「騎士ー!!
aoiruka:「ショボーン。(´・ω・`)
Ridgel:「あおさん!それよりもまず、しなければならないことがあります!!
と、突然、リジェルさんがあおさんに言いました。
aoiruka:「?
Ridgel:「天津では…
Ridgel:「畳の上は、
土足厳禁!!
aoiruka:「
!?
Ridgel:「まして、
動物など!!
aoiruka:「槍騎士がペコから降りたら、戦力にならない!?
*2
spit:Ridgel:「
土足厳禁!!
aoiruka:「お、降りなければダメなのですか!?
appi:「土足厳禁らしいので…
appi:「
上履きを履くというのはどうでしょう?
aoiruka:「…
aoiruka:「
ソレダ!
spit:「
それは、和ではない!!
aoiruka:「じゃ、
足袋。
それは、和だ。
*3
とかなんとかやっているうちに、先行部隊はどんどんと畳の間を駆け抜けて、いつの間にやら、どこかへ姿を消しています。
spit:「しまった、はぐれた。走って追うぞ!!
luvas:「テメーがとろとろしてっからだ!
急いで、スピットたちは後を追います。
ふすまを開けて、次の部屋へと飛び込んで、
目の前に敵がいれば「ふははははー!」「剥げー!!」となぎ払い、畳の迷宮を一路、最深部へ。
makie:「なんか…こうしてモンスターを倒しながらばく進していく様というのは…
ぽつり、槇恵さんが言いました。
47人もベンチメンバーがいるのはどうか。*4
そして、一行は畳の迷宮地下へと続く、鳥居の奥に…
ステキな建築様式です。*5
そんなこんなで、地下戦場跡。
何の戦場跡かは、
誰も知りませんが。
*6
spit:「…まぁ、そんなこんなで。
spit:「
中略。
最下層、地下神社です。
*7
と、突然、敵と戦っていたフリアイさんが…
Furiae:「ああああああああああああああああああああああ!!
putiLeona:「いいいいいいいいいいいいいいいいい。
spit:「無駄に行を使うな。
aoiruka:「どうしました?
と、あおさん。
フリアイさんは、ゆっくりと振り向いて、言いました。
Furiae:「紫箱をスティしてしまった…
*8
aoiruka:makie:「
なにいいぃぃぃぃ!?
あけろあけろとはやしたてる皆の中、
luvas:「紫箱ってなんだ?
spit:「青箱の色違いだろ。
Abd:「でしょうかねぇ…
*9
さすがの、オールドスリー。
Furiae:「では…開けますっ…ぱかっ!
中から出てきたのは…
Furiae:「
あははははははは。
Furiae:「s4メイス…
微妙な一品に乾杯。
ともあれ…
spit:「よーし。
スピットは帽子をちょいと直して、皆に向かって言いました。
spit:「とりあえず、地下神社をかけずり回るぞ!!
「おー!!
と、そんなわけで、一行は地下神社を走り回ります。
それはもう…
どたどたと。
走り回って、木の床が「ばたばた」鳴るのが楽しいのか、スピットは全力疾走です。
spit:「むきー!!
そして、畳の部屋に飛び込んで、
spit:「ずさー!!
と、畳の目にあわせて横滑り。
おこちゃまパワー全開。
appi:「スピさん、あんまりはしゃぎ回ると、転びますよ。
と、アピの心配をよそに…
それはもう、盛大に。
Abd:「お約束達成。
何がだ。*10
spit:「ば、ばっか!!
スピットは畳の上で言います。
皆が、なんだなんだと、やってきます。
Ridgel:「お、いつの間に死んでますか、あなたは。
spit:「ばっか!違うよ!!
spit:「
寝転がってみたかったんだよ!!
Ridgel:「ほう…あれですか…
Ridgel:「あわよくば、
膝枕でもして貰いたかったとか?
spit:「…
沈黙に触れるな。
Abd:「では、ここは義妹に譲るとして…
Ridgel:「おやおや、我々は邪魔者ですかな。
makie:「あとは、若い二人に…
appi:「はい?
Kagetsuki:「ささ、アピさん。
aoiruka:「どうぞ。
appi:「えっと…
appi:「こうですか?
乗ってるし!?
Ridgel:「いやぁ、これが、陽の降り注ぐ縁側あたりであれば…
Abd:「絵になるんですがねぇ。
Grill:「地下じゃネ…
spit:「…
appi:「どうしました、スピさん?
spit:「いや…
Ridgel:「縁側…膝枕…
makie:「チャンスですよ!
kenon:「何がだろう…
Abd:「
耳かきをしてもらうとか。
appi:「は、はい?
spit:「…
spit:「(しまった…
spit:「(
同じ事考えてたなんて言えない。
考えてたのかよ!?
Ridgel:「このこの〜。
makie:「本当はして欲しいくせに〜。
putiLeona:「(すちゃ。
Grill:「持ってるの!?
appi:「え、えーと…
appi:「しますか?スピさん。
spit:「…え?
Kagetsuki:「ささ、アピさん、この耳かきを…
と、影月。
アピに耳かきを手渡そうとして…
Furiae:「敵キター!!
appi:「あっ、ひ、ヒール!!
突然立ち上がったアピに、
がん!!
ぶす。
Kagetsuki:「あ…耳に刺さって…
Abd:「きっと鼓膜でしょうから、大丈夫です。
spit:「マテ。
Kagetsuki:「…直しておくかな。
ぷつん。
ミスなの!?
aoiruka:「先生!先生ーっ!!
Ridgel:「おおおお、おちつけ!!
appi:「ああっ、スピさん!?
spit:「あー、みんなの声が遠くに…
aoiruka:「先生!クランケが!?
Kagetsuki:「とりあえず…
Kagetsuki:「医療事故ではなく、ミスなのでお察し下さい。
むしろ、
二回目のは故意だろ?
spit:「あああぁぁ…俺はもうダメだ…
appi:「す、スピさん!?
Ridgel:「膝枕すれば直りますよ。
Sylphienne:「な、直るんですか!?
spit:「あー、直るかも。
Abd:「しっかり聞こえてるじゃないですか。
spit:「あ…
appi:「…スピさん?
spit:「おおっ、天津は、桜が咲いてるのか!!
Sylphienne:「お花見です〜。
putiLeona:「おはなみ〜。
Ridgel:「穴場を知る男とよんでくれい。
天津に戻ってきた一行は、町の片隅に咲く桜の下に集まりました。
Abd:「桜の花が赤いのは…
spit:「赤?
赤くはないですが…
Abd:「あれですね。ここでリジェルさんあたりが、女中さんを泣かせたんですね。
Ridgel:「なぜだー。
なんだか、とってもふかーい話のような気が…
*11
Kagetsuki:「あーれー、ごむたいなー。
通じているのか…
putiLeona:「パパ…女中さん泣かすよりも、ママ探してきて…
Ridgel:「信じるなー!?
aoiruka:「ママは過去に泣かした女中さん。
Ridgel:「いるかさん、死にたいのですか。
spit:「なッ!?
Ridgel:「声ッ!?
putiLeona:「何人かのあれ〜な女中さんの中にママが…
Ridgel:「いないいない。
Kagetsuki:「居たらいたでそれは…
Ridgel:「桜の花を、もっと赤くしてみますか?
Kagetsuki:「剣を抜くのは!?
makie:「でも、なんか落ちつきますね〜天津…
Sylphienne:「のどかですね〜。
*12
spit:「んだなぁ…
Ridgel:「みんな、アマツはまったりしてしまうとよく言いますね。
Abd:「わかるわかる。
putiLeona:「酒もってこ〜い。(ヒクッ
Ridgel:「こらこらこら。
Kagetsuki:「マティ。
putiLeona:「ぷちは、グレてやるのです。(ヒクッ
Sylphienne:「ぷ、ぷちちゃんっ。
Furiae:「酔ってる。
Ridgel:「誰だ、飲ませたのは。
spit:「酒はともかく、肴を持ってこい、ぷち!
putiLeona:「おぢちゃんがもってこいー!
Abd:「おや。このまま、お花見ですか…酒と肴と…
Ridgel:「男と女?
makie:「話がループしますよ?
Ridgel:「はっ!?
appi:「肴なら、おさしみと…あとは…おすしとか…
spit:「お、そいつは、粋だな。
Ridgel:「いや、しかしスピットさん…未成年のいる所で、お酒は…
Sylphienne:「リジェルさん、その手のビールは…?
Ridgel:「これは私の常飲しているもので、水みたいなものですが?
Sylphienne:「それはお酒です…
Kagetsuki:「よし!リジェさん行け!
Ridgel:「(ぐびぐび〜。
putiLeona:「(ぐび〜。
Ridgel:putiLeona:「
ぷはー。
畳の部屋をかけずり回って、遊びまくって、そして花見で宴会で。
なんでも…
天津の桜は、ミドカルドの冒険者達がやってくるようになって、前よりもその紅色を濃くしたのだそうです。
それは天津の人たちの間では、やってきた冒険者たちが、次から次へと…
その桜の下で宴会をするので、桜はいつも酔っぱらってしまっているのだと、もっぱらの噂なのでした。
今日もミドカルド…いえ、江戸の…でなくて…
天津の空は、真っ青に広がって、冒険者たちの笑い声を吸い込んでいます。