studio Odyssey



ポリンはアルケミの夢を見るかも?





囲む槇恵とん


 今日も今日とて、ベンチは平和です。

 と、そこへ、ノービスがひとり、てくてく。


「こんにちわ。

 ベンチに座っていたへっぽこが、ふいと顔を上げて返します。

heppoko:「こんにちわ。
「『プロンテラベンチの仲間達』を見て、遊びに来ました。*1

 と、ノービスさん。

makie:「はじめましてー。
heppoko:「はじめました。

jeyad:「冷やし中華?

brid:「bridと言います。はじめまして。

 と、ノービスのブリッドさんが言います。

makie:「で…

 槇恵はノービスのブリッドさんに言いました。



makie:アーチャーになりたいのですね!







 一言もそんなことは言ってないですが。






brid:「いえ…プリになろうかと思っているのですが…

makie:「なら、まずはアーチャーですね。
jeyad:「話がかみ合ってないような…
brid:「いえ、転職試験、受けてる最中ですし…




heppoko:「む。


 へっぽこはすくりと立ち上がり、言いました。

heppoko:「じゃ、ボクも転職する。


気分なのか…




makie:な、なんだってー!?*2



ポリンはアルケミの夢を見るかも?


いつの間にか人数が増えていたりするのは仕様です

 そんなわけで、一行は何はともあれ、ブリッドさんの転職のため、大聖堂にやってきました。



brid:「では…


 と、ブリッドさんはマルシス神父に話しかけます。
 すると、その身体が、ぽっと輝いて…

さくっと転職

heppoko:「おめでとー。
jeyad:「おめー。
appi:「おめでとうございますー。

Friedel:「いつの間にやら、人数が増えてますね…
makie:「そんな貴方も初登場。

heppoko:「気にしてはいけません。*3


 ともあれ、

ねつ造


Teria':「うんうん、すばらしい抱負だ。

brid:「あひゃ!?


ねつ造 その2


makie:「むー…





 ねつ造発言はほどぼとにお願いします。








 そして…

そして、次はアルデバラン



 ステキな祝福の中、アコライトに転職したブリッドさんを連れて、一行はへっぽこの思いつきにつき合って、アルケミストギルドのあるアルデバランほ目指します。


転職もしてない一次職には、アルギオペは危険だ!?

 まぁ、途中で軽く死にそうになったりしながら…


Friedel:「あ、アルギオペが強い…
heppoko:「むはー。芋虫のくせにー。
jeyad:「プロボします?
aoiruka:「死ぬかと…


アルデバランは、アルケミストギルド


 ともあれ、アルケミストギルドに到着です。


heppoko:「よーし、さっそく、転職申し込みだー。

 と、へっぽこはアルケミストギルド職員に話しかけます。

「ようこそ。ここは錬金術師組合です。何かご用ですか?
heppoko:「錬金術師になりたいです。

「そうですか、嬉しいですわ。私は錬金術師組合のパルミジァニーノと申します。うちの組合に加入して所定の教育を受ければ、錬金術師として認知され、正式に研究活動に参加する事が出来ます。しかし、誰でも認知するわけでは…


 長いお話に、へっぽこは頭がくらくらです。

 ばーっと、お姉さんが話しきった後、言いました。




「では、加入申し込み書に署名してください。
heppoko:「名前を書くのです?

 渡されたペンを持って、へっぽこは名前を書く欄を探します。商人転職の時はちゃんと書けませんでしたが、今ではちゃんと名前も書けるようになったのです。

 と、そのへっぽこの前に、とん、とカートンが置かれました。

heppoko:「?

 買い物をするときに、お金を乗せるあれです。




heppoko:

「えっと…転職試験を受けるのに、受験料が必要なんですが…

heppoko:「あー。


 お財布を取り出し、へっぽこはカートンの上にお金をざらざらと乗せました。

heppoko:「あい。
「…




高っ!?


heppoko:「…


appi:「そんな悲しそうな目で見ないでも、お貸しします。





 とりあえずアピにお金を借りて、へっぽこは転職試験の申し込みをしました。*4

「では…

 と、ギルド職員の女性がいいました。


「まずは、携帯溶鉱炉を100個持ってきてください。


heppoko:な、なんだってー!?

appi:「転職試験で、携帯溶鉱炉が100個、必要なのですかね〜。

heppoko:「はっ、もしかして…


ソレダ!!



 それはそれで、手っ取り早そうだ。


 ともあれ、みみ姫のワープポータルで一行はゲフェンへひとっとび。
 携帯溶鉱炉を買って、再びアルケミストギルドへと急いで戻り、ギルド職員に100個という、大量の携帯溶鉱炉を投げつけ…

appi:「投げつけてはいけません。
heppoko:「はっ、勢いで!?
jeyad:「どんな勢いですか…

 ギルド職員は100個の携帯溶鉱炉を受け取ると、へっぽこに向かって言いました。

「準備が整ったようですね。では、次は、グレゴリーさんに会って、お話を聞いてきてください。

heppoko:「ほい。






わかってないのに、返事はいいな、へっぽこ



appi:「グレゴリーさんです。

heppoko:「なるほどー。
Friedel:「たぶん、話がずれてますね。


 アルケミストギルドの地下。
 そこには、いくつかの研究室がありました。

 へっぽこは、その研究室のひとつを訪ねます。

heppoko:「あのー…



キキキって…


heppoko:「キキキって、ファミリアーの血でも入ってますか?


 失敬な奴だ。


 グレゴリーさんは、へっぽこがアルケミストになりたいのだという話をすると、「キキキキ」と笑いながら、言いました。


「よし、私がちょいと面接してやろうではないか!根性のないやつは、追い払ってくれるわ!

heppoko:「面接ですか?



計算問題!?



 それは面接とは言わない。



heppoko:「…





heppoko:何語ですか?


Friedel:「へっぽこは さんすうを しらなかった!

appi:「そういえば、知らなかったかも知れません…
jeyad:「まずは、算数の勉強からですか…

heppoko:「あー、足し算とかか。

 と、へっぽこ。
 ごそごそとカートをあさります。

関数電卓は、電卓の高性能バージョン




heppoko:「ふっふっふ…



Friedel:「この世界に、電卓ってあったの!?
appi:「あったんですねぇ…

heppoko:「ルキノが、未知の欠片とかいうのでつくってくれたー。
jeyad:「賢者すげぇ…*5

「ふん…

 グレゴリーさんは鼻で笑って言いました。

「そんな訳のわからないもので計算できるほど、私の問題は甘くないぞ!!

heppoko:「さんすうはわからないけど、同じ記号のボタンは押せるぞ!!


 それもどうか…






 そして結果…



アイテムの値段問題とかはヤマ勘もありましたが…



「それでは行け!次は、ダルシアに会いなさい!!


heppoko:「ほーい。
mimihime:「これって、カンニングなのかなぁ。
brid:「カンニングとは言えませんかね…


 そして、へっぽこは次のアルケミストに…



次のアルケミストはこの人だっ


appi:「なんとかさんでは、わからないかと思います…

heppoko:「えっと…




heppoko:ダルメシアンさん?


 それは犬だ。



返事したー!?





 この人もずれた人だな。


 ともあれ、ダルメシアンさんにへっぽこは簡単な薬を作る方法を教えて貰いました。*6

「まず…乳鉢を準備して…その中にハーブを入れる…そしてゆっくりとハーブをすりつぶし…
heppoko:「ふむふむ…

 一通りの説明を聞いて、

「今度は私がやったそのまま、真似してみなさい。
heppoko:「ほーい。







heppoko:「まずは、乳鉢を準備して…


ステキな選択肢たち 1



heppoko:「頭に乗せて…


ステキな選択肢たち 2



heppoko:「ハープを入れて…


ステキな選択肢たち 3



heppoko:足をつぶす。




 絶対間違ってるけどな、それ。



appi:「へっぽこちゃん…
heppoko:「じょーだんです。

 教えて貰った通りに白いポーションを作り、へっぽこは次のアルケミストにところへ行けと言われました。


heppoko:「ほーい。


やっぱりな…




 やっぱり踏む気マンマンだったのか!?


 さて、次にへっぽこが向かったのは、ヴァン=ヘルモントさんの研究室です。


heppoko:「あのー…


アルケミギルドはこんなんばっかりですか…

 初っぱなからキてます。



heppoko:「アルケミストになりたいのです。

「話しているだけでも時間を取られるというのに…

heppoko:「大丈夫です。





heppoko:「実験というのは失敗するためにあるのだと、以前、ご主人さまが言っていました。

appi:「間違ってないような気もしますが、それは言わない方がいいと思います。
jeyad:「どこの、悪の科学者ですか。

「うるさい。

 と、ヴァンさんは一喝して、へっぽこに向かって言いました。

「よし、課題だ。う〜ん…そうだ。モルゲンシュタインに会って、中和剤と混合剤を作る所を見てきなさい。


appi:「あー、モルゲンシュタインさんは、錬金術師さんだったのですね。
jeyad:「またゲフェンですか…

heppoko:「んじゃー、いてきーす。

 と、へっぽこは再びみみ姫のワープポータルで、ゲフェンへ。


heppoko:「すみませーん。

この人は錬金術師というよりは、マッドサイエンティストのような…


heppoko:いえ、ポリンです。


 会話が成立していない気もします。



 ともあれ、モルゲンシュタインに中和剤と混合液を作り方を見せて貰ったへっぽこは、ヴァンさんにそれを報告しました。
 ヴァンさんは「じゃあ、中和剤を作る時に必要ないアイテムは?」という質問を1つだけして、答えたへっぽこに「しっしっ!」と手を振りました。「隣の部屋の、ニコラスに会いに行きな」

heppoko:「ほーい。



heppoko:「貴方のフラスコが、ぼーんと爆発して、アフロになることを期待しているです。
appi:「…それは面白そうですが、口にしない方がよいかと思います。

何故、こんなに狭い所に…

 早速と、隣の部屋にいったへっぽこは、ニコラスさんに話かけました。

heppoko:「アルケミになりたいのです。

 と、へっぽこ。
 しかし、ニコラスさんは言います。

「いいかい、アルケミストというのは、誰でもなれるというものではないんだ。今までに君はいくつかの試験をうけて…


heppoko:「…



「(くどくどくど…



 長い話にへっぽこが飽きてきた頃、ニコラスさんはふん、と鼻をならして言いました。

「じゃあ、ここで君に問題を出そうか…1〜9までの数字を3x3マスの中に並べて、縦、横、斜め、どこから足しても15になるような表を作ってみなさい。





heppoko:「?

appi:「あー…
 すす、とアピがへっぽこの横に来て、ニコラスさんに言いました。

appi:「あの、説明をしてあげてもいいでしょうか?
「かまわんが…答えを教えるのはなしだ。
appi:「答えはわからないので…えーと、へっぽこちゃん…

 と、アピはしゃがみ込んで、3x3のマスが書かれた、四角を書いて見せます。「これで、横と、縦と、斜めとで、全部を足し算して、同じ答えになる数字を当てはめるのです」

heppoko:「ほい。



 そして…







 へっぽこは足下の地面に、すらすらとそれを書いて見せました。

heppoko:「こーゆーこと?


Friedel:「な、なんだってー!?
appi:「す、すごいです、へっぽこちゃん。

 その時、その場に居合わせた誰もが、驚きに目を丸くしました。

heppoko:「?

 へっぽこはよくわかりません。
 よくわからないので、ニコラスさんを見て言いました。

heppoko:「これ、5x5でもできるし、11x11でも出来るよね。
「…うむ。

 ニコラスさんはちょっとびっくりして言いました。

「知っていたのかい?
heppoko:「ご主人さまに教えて貰ったのです。

appi:「…これ、何か決まりがあるのですか?
heppoko:「ルールがあるのです。

 と、へっぽこは地面にかきかきと書き出しました。

つまり、こういうことなのです


heppoko:「一番したの真ん中が1で、そこから斜め下に向かって、1,2と書いていって、ぶつかったら、1つ上へあがるのです…んで、それをえんえん繰り返すのです。



appi:「あー、なるほど。確かに、スピさんはこういうの、好きそうな気がします。


 無駄知識だけどな。



「試したつもりだったが、無駄だったようだな。

 ニコラスさんは笑いました。

「では、君は次はジュノーにいって、バーン、バジン兄弟の研究を手伝ってきなさい。

heppoko:「ほーい。




 そしてへっぽこたちはジュノーへ。

何か作ってます…


 バーンとバジンの研究のお手伝い。


 エルニウム原石だとか、オリデオコン原石だとか、きれいな砂だとか、小銭だとかを混ぜてみる、錬金術の実験をして…




heppoko:「…




ブラックスミスなら、結晶つくれますよ!!





 むしろ、損してます。*7


heppoko:「こ、これが…






そうなの!?



 錬金術は、等価交換ではないそうです。










 そして、へっぽこはやっとの事で、マスターアルケミストの前に立ったのでした。



heppoko:「アルケミストになりたいです。

「HAHAHA。

 マスターアルケミストは笑って言いました。

「話は聞いているよ。なんでも、マトリクスを11x11まで、やって見せたそうじゃないか。
heppoko:「マトリクスって何ですか?



「…ま、まぁ、いい。

heppoko:「いいなら、いいです。


「よし、君を、新しい錬金術師ギルドの一員として認めよう!

 その瞬間、へっぽこの身体がぽっと輝きました。


ガッチャマンじゃないぞ

jeyad:「おめー。
appi:「おめでとうございますー。
mimihime:「おめでとー!


Friedel:「しまった、何も芸がない!?
brid:「同じく…


heppoko:「ありがとー!

 マントを翻らせ、へっぽこは満面の笑みで言いました。












「マスターアルケミスト…
「HAHAHA、どうしたね、ミス、パルミジァニーノ。

 その日の夜のことです。

「その…今日、錬金術師ギルドに試験を受けに来た子の話なのですが…
「ん?今日もたくさん来ていたね。その中の、誰の話だ?
「11x11のマトリクスの子ですが…
「ああ、あの赤い髪の子か。彼女がどうかしたかね?そうそう、彼女には、ファイヤーボトル製造書をあげたんだったな。アシッドボトルの方がよかったかな?
「その彼女なのですが…出身地がプロンテラとなっていたので、ミドカツ王国に、戸籍の問い合わせをしたのですが…
「戸籍がなかったのかい?まぁ、冒険者には多い話じゃないか。気にするほどのことでもあるまい。
「いえ…まあ、たしかにそれだけなら、それほど珍しいことでもないのですが…
「他に何か?
「彼女にまつわる噂で、ちょっと、気にかかることが…
「ほう、なんだね?
「あの…これがもしも本当なら、大変なことかと…
「どんな噂なんだね?

「驚かないで聞いてください…彼女…





「元、ポリンなのだそうです。













なんだってー!?


 錬金術師こと、アルケミストに転職したへっぽこ。
 アルケミストになってみた理由は、「イブさんがアルケミって言ってたから」と、「シルさんがかわいいから」

 だから、それが何なのか、よくわかっていません。

「モンスターのポリンが、人間になったとでも言うのか!?
「う、噂ですから、真相はわかりませんが…
「か、彼女を捕まえて、事の真相を明かすんだ!これは…もしかすると…錬金術師組合結成以来の、最大の発見かも知れないぞ!?




heppoko:「ご主人さまー。

 帽子屋の二階に上がってきたへっぽこの姿に、スピットは目を丸くしました。

spit:「うお!? お前、いつの間に転職したんだ!?
heppoko:「今日、しましたー。
spit:「しかも、アルケミかよ…
heppoko:「ところでご主人さま?
spit:「ん?

heppoko:「アルケミって、何をする人なのですか?
spit:「…知らないでなったのか?

heppoko:「はい。




 だから、よくわかっていません。

 そもそも自分の存在自体、ものすごい事なのだと言うことに。

spit:「いいか、アルケミストというのはな…
heppoko:「はい。
spit:「ポーション作ったり、薬品作ったり、ポーション投げたりできる。以上。
heppoko:「よくわかりましたー。

 そして、へっぽこがそれに気づくのは、まだまだ先のお話になりそうです…


*1 この日記のこと。劇中では、イブが書いてる本というお話になっている。
*2 ちなみにへっぽこはとっくにjob40越えていたのですが、放置されていたのです。
*3 気にしてはいけません。
*4 ギルド資産のお金は別なのです。
*5 未知のかけらというのは収集品で、ICチップみたいなアイテム。実際は何にも使えない。
*6 だから、ダルメシアンじゃないから。
*7 金額的に。

*小ネタ
ファイヤーボトル発動!

これが火炎瓶投げつけスキルだ!
キャンプファイヤーじゃないぞ!!
地味とか言うな!!