studio Odyssey



「ナンパされました!!」





spit:「およ?


 いつものように、スピットがてくてくとベンチに行くと、そこには見知らぬノービスがいました。

spit:「いよー。

 と、スピットはベンチでそのノービスの子と話していたあおさんにちょいと帽子を上げて挨拶します。
aoiruka:「お、スピさん、いいところに。

 そして、あおさんは言いました。

aoiruka:「日記をみて、ベンチに来てしまった方ですよ。


spit:「ほう。





ノビ、襲来





 災難なの!?*1



「ナンパされました!!」


「は、はじめましてっ!

 と、ノービスの女の子


horoka:「鷹島 幌華と申しますっ!

 と、ノービスの…



 女の子。







 はい、ここテストにでるよー。


horoka:「えーと、えーと、スピさんにお会いできて光栄です。えーと…
Celes:「かしこまることないよー。

 と、軽く笑って言うのは、プリーストのセレこと、Celesti=Air。

spit:「…あれ?セレって、初登場な気もしないでも…
aoiruka:「(´・ω・`)

Favnir:「まぁ、あまり突っ込んではいけないという事で。

 壁際にいたウィザードのファブこと、Favnirが言います。



spit:「そういうお前も、初登場だけどな。*2


 そういうこと言わない。


Celes:「かしこまらなくて大丈夫。

 セレは言います。

この話、いつの話とか、いっちゃダメだー!!


Celes:「ネタ精神があれば。



 そんな精神はいらない。





 ともあれ、一行は幌華ちゃんのレベルを上げるべく、ソクラド砂漠とフェイヨンの間にある、通称、ポリン島へと向かいます。

horoka:「えいっ!


horoka:「とう!



まぁ、相手、ポポリンだし




 当たらないわけですが。



horoka:「き、きあいばっしゅ!!


 でたらすげぇな。







 と、そんなこんなで、ポリンやポポリンを狩り続けていると…


jeyad:HAHAHAHA!!

 砂漠の向こうからペコペコに乗って走ってやってくるのはJこと、jeyad。

俺が壁になる!! さぁ、倒せ!!



jeyad:「さぁ、nounaiマグナムブレイクだ!!*3


spit:「やりすぎやりすぎ。


aoiruka:「む…

 それを見てあおさん。




aoiruka:よーし…


 何が…



aoiruka:負けない。







jeyad:次は、天使連れてくるぜぇぇぇ!



 ものすごい勢いで賭けだしていくペコペコ。
 そして…





マジすか…




jeyad:「さぁ、チャンスだ!!


 何のだ!?


horoka:「天使だー!

 と、初めて見た天使ポリンこと、エンジェリングに、幌華ちゃんは目を丸くしました。

horoka:「写真、写真っ!

 とはいえ、なかなか出会えない中ボスのエンジェリングといえども、騎士とクルセイダーの前には、簡単に倒されてしまいまます。*4
瞬殺されてしまいました

horoka:「あー…


Favnir:「ドロップなしかー。

jeyad:「nounai天使HBで我慢しる!*5




 それからまた、少し狩りをして、幌華ちゃんが転職可能レベルになりました。

Celes:「スピさん、ベンチに帰還ですよー。
spit:「あいよー。

 スピットは聞こえてきたパーティだけに届く声に返し、ポリンモードのへっぽこを連れて、皆の所に戻ります。

horoka:「あー!!

 へっぽこを見た幌華ちゃんが、駆け寄ってきて、その前にしゃがみ込みました。

horoka:「へっぽこだー!!





ポリンは、刺される運命にあるのですか!?



spit:刺すな。


heppoko:「ご主人さま、ピンチですよー!?




 さて、一行はセレのポタに乗ってベンチに帰還。

 いつもの位置に座りながら、スピットは幌華ちゃんに聞きました。

spit:「んで、何に転職するん?

horoka:「はいっ!



っていうか、出かける前に聞いてなかったの!?



 ステキなレベル上げの時間でしたね。


spit:「つーか、今冒険者になるなら、どんな職がいいのかね。



aoiruka:ぜひ、前衛に!!

 ぐっと拳を握るあおさんに、ファブ。

Favnir:「前衛、Jがいますよ。
jeyad:「何を言いますか!! クルセは戦闘用ではないのです!!
spit:「な…


クルセイダーは前衛じゃないの!?

spit:Favnir:なんだってー!!



jeyad:「これがクルセイダーの…



グランドクロスだとぉ!!



jeyad:本領発揮DADADA!!*6


Celes:「死ぬ気まんまん?


spit:「まぁ、それはおいといて。


Celes:「ひーる。
jeyad:「うぁ、無理。ヒールは越せない…


spit:「まぁ、なりたいものになるのが一番だが…
Favnir:「ですねぇ。
horoka:「プリーストとか、いいですねぇ…

 と、幌華ちゃんはセレを見て言いました。



horoka:スリットではぁはぁしたいです。






spit:かなりマテ。


horoka:「えっ?えっ?
Celes:「スピさんは、マジ子派ですからねぇ。
horoka:「そうなのですか?
spit:「マジか…まぁ、マジはやりやすいっちゃ、やりやすいしなぁ…


外見で人を判断しちゃいけないって、先生も言ってただろ!!


jeyad:「ぱぱー、はんだんきじゅんは、がいけんなのー?


spit:「見た目は大事だぞ。


horoka:「マジ子って、どんな感じですか?見たことないので…
Celes:「マジなら、時計に行けばいるかな…ワープポータル!!
spit:「ああ、乗れと。





そして、時計塔前


Celes:「時計って言ったじゃん。

spit:「まー、とりあえず、端っこに行って…



spit:マジ子見学。


見学見学


horoka:盗撮ですね!!

spit:「よーし、頭を低くしろ。
Favnir:「否定するわけじゃないんだ…


 時計塔への階段脇から、スピットはその中の冒険者を指さし、言いました。

spit:「ほれ、あそこに座ってるのが、マジシャンだ。
horoka:「おお。

 と、幌華ちゃんはマジシャンの女の子を見て…



まてまてまて



spit:「馬鹿者。

 スピットはぴしゃりと言いました。






うぉぉぉぃ!?




焼かれたー!?



 駆除は正しくしっかりと。











horoka:「うーん…

 ベンチに戻ってきて、幌華ちゃん。

horoka:「うーん…

 と、悩んでいます。

spit:「まぁ、悩んで、気に入った職になりゃいいさ。
horoka:「じゃぁ、やっぱりプリで。



 決定速いな!?





それ、理由!?




 動機不純だな!?




 ともあれ、幌華ちゃんをアコライトにすべく、スピットとJは大聖堂へと向かいます。


spit:「そーいや、転職クエストがあるんだったな。
jeyad:「場所によっては、護衛が必要ですね。
spit:「んだなぁ…

 神父と話す幌華ちゃんの背中を見ながら、スピットとJ。
 やがて、神父に行き先を聞いた幌華ちゃんが、二人に向かって言いました。

るばるかばら?





spit:誰?



ああ、修道院のところにいる奴の名前なのか


spit:「ああ、修道院か。

 それは、最も古い転職クエストとして有名な、伝統のカピトーリナ修道院への巡礼コースです。
 途中にあるのは、あの有名な「迷いの森」。


 そしてそこには、今も代わらずにマンドラゴラが、アコライトに転職しようとするノービスたちを待ち受けています。

spit:「ふ…

 帽子をちょいと直して、スピットは言いました。


もしかして、ベータ以来かも!?




 そりゃ、第五話とかの話だもん。*7




 懐かしいといいつつも、道は完璧です。
 スピットは迷うことなく、先行して、てくてく…



spit:「むっきぃぃぃぃぃぃぃ!!

何かを滅殺するspit




jeyad:「今、何か…
horoka:「今、青いウサギが見えたような…



何、その大量のクローバーの量は!?


spit:「キノセイだ。*8


 まぁ、そんなこともありーので、迷いの森を抜け、修道院マップへと入ります。


jeyad:「アクティブでる?
spit:「いや…


お猿の大将=チョコ=中ボス




jeyad:「りょーかい。


spit:「まぁ、出やしないだろうけどな…そこまでいったら、すげぇ。

そんな祭りだったのですか…
horoka:「?

jeyad:「あー、天使、エクリプス、そしてチョコですか。*9

spit:「そしたらあれだ、幌華ちゃんはきっと、そういう運命を背負ってると言うことだろう。
horoka:「はい?
jeyad:「ボスを呼ぶ女。


 カピトーリナ修道院まであとすこし。
 笑いながら歩く一行の前にいたそれを気づいたのは、スピットでした。


spit:!?

 スピットは素早く魔法を唱えました。
 でもとっさに唱えた魔法が…


何でSS入れてないんだよ!?


 念の爆発は、猿のモンスター、ヨーヨーの中心にいた、黒い大きなボス猿、チョコを一撃ではじき飛ばしましたが…


spit:「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁ!?


 周りにいたヨーヨーを巻き込み、それらの注意を、自分に向けさせてしまったのでした。

jeyad:「中ボス祭りだなー。
horoka:「たのしそう。

 逃げまどうスピットに、ふたりはぽつり。

spit:「いやいやいや、死ぬから!!

jeyad:「加勢します?
spit:「たすけっ…

 と、スピットが言おうとした瞬間、一匹のヨーヨーがスピットを叩きました。「いてっ!」とひるんだスピットに、たくさんのヨーヨーが飛びかかってきます。

spit:「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

ちーん…

 その時、スピットの道具袋の中から、ぽーんとそれが飛び出していたのでした。

horoka:「?


 そして道具袋から飛び出したそれは、狙いすましたかのように幌華ちゃんの手の中に飛び込んだのでした。




はて…

オチなのですか!?

か、加入!?

 新しいナンパの手ですか?





木が邪魔で、移動しながら画面を回転したかったらしい


spit:「まぁ、アレだ。

 Jにイグドラシルの葉で起こしてもらったスピットは、ちょいと帽子を直して口を曲げました。





死んだしな





 エンブレムを手に、幌華ちゃんは笑って言いました。



horoka:「運命ですね!

spit:「な、なんだってー!!
jeyad:「否!!









jeyad:ナンパ師の恐るべしテクニック!!


horoka:「ソレダ!!
jeyad:「天使も、エクリプスも、あまつさえチョコで死ぬところも、すべて台本通り!

horoka:「さすがですね!
spit:「…台本通りで、死ぬのはどうよ。


jeyad:「さすが、ナンパ死!!




horoka:ナンパされました!!


spit:「言いたい放題、言われてる気がするな…

horoka:「ではー、修道院まであと少しのようですし、がんばりましょう。マスター。
spit:「へいへい。


ノビでRagnarokギルドに入ったのは、彼女が初かもしれない…



 帽子をちょいと直して、スピットは前を歩く彼女に続きました。*10



*1 人生の汚点ですね。
*2 でもたぶん、ふたりともちょろちょろとは出ているはず。
*3 きっとどんな敵でも一撃ですね!!
*4 1時間湧きの中ボスだけど、そんなに強くはない。
*5 天使のHB。天使のヘアバンドという、レア頭装備。かなりの高価品で、これ狙いにエンジェリングを狩りに来る人たちもいる。
*6 グランドクロス。GXとか、GCとか言う。自分中心にした、聖属性の範囲攻撃。使用時にHPの20%を使用し、しかも使用後に反動でダメージを受けるという、自爆系スキル。特定状況下では強いが、それ以外ではお察し下さい。
*7 詳しくは「アコライトの試練!」 懐かしいのぅ…
*8 青いウサギは中ボス、エクリプス。大量のクローバーは、取り巻きのルナティックを、スピットがサンダーストームで一掃したから。
*9 チョコ。お猿の大将。中ボス。
*10 どうやら、チョコと大格闘している時に、木が邪魔で画面を回転させようとしたとき、移動先クリックと右クリックのタイミングがずれて、回転させるつもりが、幌華ちゃんにギルド加入要請を送っていた模様。ちなみに、本当に加入を出したのは初めてだが、結構、これクリック誤爆はよくする。1:1ウィンドウとかなー。