「ん?
と、翡翠髪の剣士に気づいて、騎士団長、ヘルマンが言います。
「おお、ナイトを目指す少年か!?
「いや、別に目指してないですが。
きっぱりはっきり。
ヘルマン騎士団長はこほむと咳払いをして言います。「では、何故ここへ?」「あー、そういう意味だったら、ナイト目指してる」
帽子の位置を直しながら、翡翠髪の剣士は言いました。
「ふむ…
ヘルマン騎士団長は唸ると、剣士を足下から一瞥し、
「私たちプロンテラ騎士団は、Job Lv40以上の者のみ、試験を受けさせている。青臭い者をナイトにさせることは出来ないからな!
豪快に笑いながら言いました。
「ふーん」と唸る翡翠髪の剣士に、ヘルマン騎士団長は咳払い。
「転職するなら、この申し込み書に、サインしてくれたまえ。
「あー、これ?
カウンターに歩み寄り、翡翠髪の剣士はさらさらとサインを書き込みます。「ふむ」と、確認して、ヘルマン騎士団長は続けました。
「それでは、試験だが、今は国家非常事態宣言が発令されているため、ここで試験に合格しても、発令がとかれると剣士に戻ってしまうが、かまわないかね?
*1
「願ったり叶ったり。
*2
腕を組んで言う翡翠髪の剣士に、ヘルマン騎士団長は苦笑するように口許を曲げて見せました。
「試験は、我が騎士団の騎士達一人ずつにあい、彼らが出す試験にパスすればいい。すべての試験が終わり、我が騎士達全員が合格判定を出した時、ナイトへの転職が可能になる。文字通り、満場一致!一人でも反対をすれば、最初からやり直しとなる。かまわないね?
「…
翡翠髪の剣士は眉を寄せました。
そして、
「かまわないから、ちゃっちゃとやろう。
「…そこにいる、騎士、アンドリューから始めなさい。
視線の先、ドアの脇にいた一人の騎士が、彼に向かって微笑みかけていました。
「あー、アンドリューさんね。
翡翠髪の剣士は、てくてくとその騎士の前に向かいました。
「で、俺は何をすればいい?
聞く翡翠髪の剣士に、アンドリューは言いました。
「私が知りたいのは、誠実さです。騎士ならば誰もが持っていなければならない、徳のひとつ。
「…ふむ。
うなり、翡翠髪の剣士は言います。
「俺には無さそうだ。
呟きに、ヘルマン騎士団長が苦笑していましたが、彼からそれは見えませんでした。「えーと、ようは、アイテムを取ってきて欲しいという試験なのですが…」アンドリューはぺらぺらと何やら、リストをめくっています。「おや?」
そして言いました。
「あなた…
「ん?
「何!?
ヘルマン騎士団長の声に、翡翠髪の剣士は顔をしかめさせました。俺が剣士のマスターなのが、そんなに不思議なのか、この男は…こう見えても、俺は…と、言ってやろうかとも思いましたが、とりあえずやめときます。
「あー、じゃあ、この試験、スルーね。
「次は、騎士ジェームズの所に行ってください。
「ジェームズね、ジェームズ…
くるりと騎士団内を見回すと、奥の方にいた男と目が合いました。翡翠髪の剣士はてくてくとその男の方へと歩いていきます。「ジェームズさん?」
「おう、寄越しやがりなさい。
「…まぁ、いい。
ジェームズは咳払いをし、続けました。「俺がこれから、いくつかのナイトに関する質問をする。お前はその正しい答えを答えればいい。簡単だろう」
「ふむ。
腕を組み、翡翠髪の剣士は言いました。
「よくわかった。さくっと来い。
「…まぁ、いい。では、いくぞ。
「…
ほどなく。
「…意外だな。
「何が?
ジェームズの呟きに、翡翠髪の剣士は問いかけました。ジェームズは「うむ…」と続けます。
「騎士の事も詳しく知っているし、騎士の心得も熟知しているようだな。それに、剣士としても腕前もマスタークラスのようだ…
「ああ、誉められてるのか。
「…何故、今まで騎士にならなかった?
「別に。
ちょいと帽子を直して、翡翠髪の剣士は笑いました。
「俺は、剣士だから、騎士にならなかっただけさ。
「国家非常事態宣言が解かれれば、再び剣士に戻ってしまう。その時は、また来なさい。
「ああ、それはわかってるよ。
翡翠髪の剣士は腰の両手剣の位置をただして笑いました。
「解かれたら、来ねぇ。
「何故?
「俺は、剣士だからな。と、次は誰だ?
「ウィンザーだ。そこにいる、無口な男だよ。
「ウィンザー?
と、振り向いた先にいた騎士が、彼の事を見つめていました。「ウィンザー?」
静かに、ウィンザーは騎士団の奥へと消えていきました。
「…へいへい。
帽子を直し、翡翠髪の剣士はウィンザーの後を追いました。
騎士団の奥。
ウィンザーは無言でそこに立ち止まって待っています。
「で、俺は今度は何をすれば?
ウィンザーは静かに返しました。
「モンスターとの戦闘だ…
「3段階、すべて終わらせなさい。
「獲物は何を使っても?
「かまわない…
「このツーハンドソードは、ザコ相手には使いたくないんだ。
「…いけ。
「へいへい。
翡翠髪の剣士は腰に差してあった海東剣をすらりと引き抜き、闘技場へと進みました。
「…で。
まず現れたのは、ダスティネスという蛾のようなモンスターでした。
「…
ぽりぽりと帽子の中の頭を掻いて、
「これはあれか、ナメてんのか?
ぺちっと、翡翠髪の剣士はその蛾を叩き落としました。「次、よろしく」
と、次に現れたのはアナゴンダクとドレインリアーです。
「…
「えーと、あのな、ウィンザーさん。
「…何だ?
「俺は一応、ナイトの転職試験はモンスターとの戦闘があるっつー噂を聞いてきたから、属性武器も持ってきたし、ポーションもちゃんと持ってきたわけだ。
*3
「…よい心構えだ。
「あのな、俺はこう見えて、レベル…いや。いいや。次で最後か…
「…次は、強敵だ。
「まぁ、確かに強敵なのかもしれない。
現れたのゴブリンです。
しかし、翡翠髪の剣士は、易々とゴブリンを退けます。
「ん?
と、奥にもう一体。
こちらはゴブリンライダーです。
「お。これはちょっといい感じかも知れない。
翡翠髪の剣士はプロボックでゴブリンライダーを挑発すると、握りしめた剣で、斬りかかりました。
「次は、ここを出て、エイミー・ベアドリスに会いなさい。
騎士団に戻った翡翠髪の剣士は、そこにいた紅一点、エイミーに話しかけました。
「私の試験は、ナイトになるのに十分な礼節が備わっているかを判断するテストです。
「ほう。
「私の話を聞きながら、たまにする質問に答えてくれればいいわ。それじゃ、いくわね。
「…
「どうしたの?
「すみません…
「
想像できないんですが?
「…
「華麗にスルーか。
「あなたたちは、冒険を終え、戦利品を持って街に戻ります。
「しかも、もう終わったのか。
「さて、戦利品の分配ですが…あなたは…
「…
「どうしました?
「
全部ばらまくという選択肢がないが?*4
「…
「さて…貴方は街を歩いています。
「華麗にスルーか。
「そうこうしていたら…
「…
「今度は、何と答えたいのですか?
「…いや。いい。
「言ってみなさい。
「物乞いの姿が、とてつもなくよく知っているヤツだったので、
斬ろうと思っただけだ。
「…
「次行こう。次。
「…貴方は、森を歩いていて、モンスターとの戦闘で深手を負ってしまいました。危険な状態です。
「よくあるな…
「と、そこにプリーストが通りかかりました。ヒールをお願いしようとした貴方は、どのように声をかけますか?
「
テンプレで。*5
「真面目にお願いします…
「真面目に…うーん…通りがかったプリーストか…
ふと、そのプリーストが、相棒だったらと想像して、
「
なんでおめぇ、プリーストになってんだぁああ!!*6
「…
「何それ、今の心境?
「…
「帰る途中、貴方は高価なアイテムが落ちているのを発見しました。どうしますか?
「…
「魅惑の選択肢を提示された気がするが…
翡翠髪の剣士は笑いながら、言いました。
「が。
「そいつは、誰の持ち物か、探すな。
エイミーは少し驚いたように目を丸くします。
「初めてまともに答えたような気がします。
「俺は今までも大まじめだったが…
「でも…この質問だけは、まともな回答でしたね。
エイミーは言いました。
「何故ですか?
少し、気になったことを。
翡翠髪の剣士は口許を曲げます。曲げて、腰の両手剣の位置を直して返しました。
「俺が、もしもこの剣を落としたら、俺は必死になって探すだろうからな。高価なアイテムってわけじゃないが…そいつに取っては、大事なものかもしれん。例えばゼロピーでも、誰かが落としたモンだったら、俺は持ち主を捜すだろうよ。
「ゼロピーでも?
「おうよ。まぁ、ゼロピーなんかに誓いを立てる奴は、見たことがないが…もしかしたら、初めて冒険者として倒した敵が落としたアイテムだったら、そういう事も、あるかもしれん。
「…誓い?
エイミーは呟きました。その言葉の意味がわからなくて、小首を傾げます。翡翠髪の剣士は笑いながら腕を組み、そのエイミーに向かって聞き返します。
「あんたにも、あるだろ。何かを誓った、何かが。
ちょいと、頭の上に乗った帽子を直して笑います。それは別に、彼にとって意味のあるものではありませんでしたが、それに意味を持つ男の事を、彼はよく知っていました。ともすれば、それは自分のこの剣にあるのと同じ意味。
「冒険の生活の中で、それはだんだんとどっかにいって、見えなくなっちまう事も多いが、それがある限りは、きっといつか思い出せる。一番の問題は、それを思い出すためのそれすらも、無くしてしまう事だ。あんたは、何を目指して冒険者になった?そしてそれを、何に誓った?
エイミーは笑います。そして、言いました。
「はい、これで私の試験は終わり!
「いいのか?少なくとも、俺は、あんたが試したかったような騎士じゃねぇぞ?
「それだけの心得があれば、十分です。次は、騎士、エドモンドの所へ。
エイミーは微笑みをたたえた口許のまま、返しました。
「エドモンドさん?
「うむ…私だ。
「次は、私の試験を受ける番か…これまでの試験のように、賢明な判断をすればよい。
「賢明か…うーむ…俺には縁のない言葉だな。
「騎士は、常に人々の模範となるような人間でなければならない。好き勝手に判断し、軽率な行動を取るようではいけない。時には水のように柔な…
「あー、はいはい。賢明な判断として、とりあえず、ちゃっちゃとやってくれ。
「…それでは、試験を始める。
ふっと、身体が軽くなったかと思うと、翡翠髪の剣士は先ほど戦闘試験を受けたのと同じ場所に飛ばされました。
はっとして剣を引き抜きます。
視線で部屋を見回し、呼吸を整えます。
「…
ぽよんぽよんという小さな音を立てて、その剣士の足下を、ポリンが抜けていきました。
「…
敵の気配はありません。
強そうな敵が現れるような予感もありません。
「…
翡翠髪の剣士は軽く息を吐き出すと、剣をおさめました。
「おーい…俺は、何をすりゃいいんだ?
声を発してみましたが、エドモンドの声は返ってきませんでした。
仕方なく、翡翠髪の剣士は出口を探して、うろうろと部屋を見て回ります。
しかし、出口はどこにも見あたりません。
「どうしろと…
剣士は苦笑しながら、部屋を見回しました。
ぽよんぽよんと、ポリンが飛び跳ねています。仕方がなくて「くそ…」、と呟きながら、ポリンに向かって剣士は歩み寄りました。
「ん?
ふっと身体が軽くなったのを感じて、剣士は顔を上げます。
と、そこは騎士団内。
「あれ?
座り込んだ姿勢のまま、剣士は自分の手の中を見ました。
ぽよんと、ポリンが腕の中から飛び出して、逃げていきます。「あ…ちぇ…」
よいしょと、翡翠髪の剣士は立ち上がると、エドモンドに向かって歩み寄りました。
エドモンドが言います。
「…ポリンを、殺す気だったのか?
「いや、することがなかったからな。遊んでた。
「…
「信用ならねぇってか?
「いや…
「あいつは、俺に襲いかかってきたわけでもねぇし、俺の前に立ちはだかったわけでもねぇからな。剣は抜かねぇよ。
「…騎士、グレーの所に行きなさい。その奥にいる。
すっと手を挙げ、エドモンドは騎士団の奥へと続く通路の先を指さしました。
指し示された先にいた騎士へと、翡翠髪の剣士は話しかけました。
「まぁ、そう堅くなるな。
グレーは笑います。
「気楽に話をしようか。
「
戻れるから。
「馬鹿正直にも程があるぞ。
グレーは笑いました。翡翠髪の剣士は腕を組み、口許を曲げてみせます。
「俺は、剣士に満足してる。
「ふむ…
「んー…とりあえず、仲間の所にでも行くか。自慢しに。
「仲間か…君の仲間というのは、ギルドメンバーの事か?
「いや、俺はあんまりギルドとかパーティとかは、どうでもいいんだ。
「では、君の仲間とは?
「おお、なんだ。恥ずかしい話をしろと、そう言うことか!?
「恥ずかしい話なのかい?
「ああ、恥ずかしい話だ。聞きたいか?
「聞かせてくれるなら。
「よし。
翡翠髪の剣士は腕を組み、にやりと笑って言いました。
「俺の冒険に、つき合ってくれる奴らだ。
「ほう…
「そして、あんたはきっと俺にこう聞くんだろう。『その冒険とは?』と。
「その冒険とは?
腰の剣の位置をただし、翡翠髪の剣士は言いました。
「俺は、世界一の剣士になってみせる。それが、俺が、冒険者として心に決めたことだ。
「それでは、皆の者の評価を聞いてみようか。アンドリュー。貴公の考えはどうか。
「どんな異論がありましょうか。剣士としてここまで鍛え上げただけで十分ですね。
「ジェームスはどう思うか?
「まぁよいでしょう。今はあまり気に入りませんが、ナイトになった後に名声を高めてくれるでしょう。
「ウィンザー、貴殿は?
「…賛成。
「うむ。エイミー。
「彼は礼儀正しくはありませんが、ナイトになれば、素敵になりそうです。
「何か変な評価だが…エドモンド。貴公も一言。
「荒削りですが、よいものを持っていると思います。
「ふむ。最後に、グレー…
「何もありません。若い奴が、勇敢にも騎士になろうと望んだだけで十分です。
「ふむ…反対はなしか…ならば私の評価だ…
「賛成だ。
と、その瞬間、翡翠髪の剣士の姿が光に包まれたかと思うと、その姿が騎士のそれに変わりました。
「
おおぉぉぉぉお!?
「それでは行きなさい!貴公の未来、騎士団の未来に、光があらんことを!!
「HPが2倍とか、
舐めてんのか、騎士ー!!*7
「…騎士の第一声がそれか。
「いや、お前、剣士のこのHPで、俺がどれだけの苦労を…
帽子の位置を直して、「まぁ、いい」彼は歩き出しました。
「非常事態宣言が解かれたら、また来なさい。
「何度言ったかわからないが…
笑い、言いました。
「俺は剣士だ。
「とりあえず、ペコを貸してくれ。
早速と、彼は騎士団前にいた管理兵に言いました。
「ペコペコは、騎乗スキルがありませんと、騎乗を拒否されてしまいますが…
「ああ、平気だ。ペコくらい乗れる。
*8
「では…
と、連れてこられたペコペコに、彼はひょいと飛び乗り、
「うほ。
にやり、笑いました。
「えーと、料金は…
「ふふふふふ…一度、これで街中をかっ飛ばしてみたかったんだ…
「あ、あの…
「ふふふふ…
「
あの、お金!?
「風だ!俺は風になるぞー!!
ペコダッシュで走る彼は、「ふっふっふ」と笑いながら、その場所へと向かいます。「この速度、そしてこのHP!!無敵だ!!今なら、何にでも勝てる気がする!!」
「ふはははははははははは!! 見よ、お前らー!!
「…さて。
よいしょとペコから降りると、彼は呟きました。
「腕試しでもするか。
と、向かったのはアルベルタから船で行くことの出来る沈没船ダンジョンです。
「うはははははははははははは!!
迫るアンデッドに、彼は両手剣を振るいます。「速いぞ!ツーハンドクイッケン!!」
*9
「ムテキムテキィィィィィィィ!!
さくさくとアンデッドを斬り結び、彼はにやりと笑いました。
「…いける。いけるぞああああああああああ!!
くるりときびすを返し、彼はにやり。
「奴に出来て、俺に出来ないわけがない…
呟き、沈没船の奥を目指します。
そう…そこにいるのは…
「勝負だ!!
「
ドレイク!!
海賊船船長の亡霊、ドレイクです。
「奴らに出来て、俺に出来ないわけがない!! テメェを、倒ーす!!
両手剣を手に、彼はドレイクを取り囲むレイスをかわし、切り込み…
「ウォーターボール…
「な…ッ!?
「
ムリっス。
当たり前だ。*10
Ridgel:「おや?スピットさん、やっぱりちゃんと魔導師だ。
spit:「ん?
と、ベンチ。
やって来たリジェルさんが言いました。
Ridgel:「いえ、今さっき、スピットさんによく似た人を見かけたもので…騎士だったのですが。
spit:「俺は、ベンチに遊びに来た人と、突貫に行ってたから、俺じゃねぇな。
Ridgel:「ですよねぇ。
ええ。
カーニバル終了間際に、余ったバーサークポーションを飲みながら歩いていたやさぐれ騎士なんて、知りません。
Ridgel:「
ナレーションが、見てきたかのように!?
キノセイキノセイ。
*11
「どうも、はじめましてー。
と、剣士の女の子がリジェルさんに向かって言います。「ミームと申します」「ああ、これはどうも、やさぐれ騎士のリジェルです」
「いつも、武勇談を聞かせてもらってますー。
「はいー。
Ridgel:「あれですね。
spit:「HAHAHAHA。何を言うか、リジェル殿。
Ridgel:「HAHAHAHA。気のせいですよ。
Ridgel:「おあああ!? 発言ねつ造!?
makie:「ふふふ…
spit:「心の声は水色らしいぜ。
「でも、スピットさんにあえて、しあわせです〜。
spit:「俺と会っても、いいことなんかねぇぞ。
Ridgel:「ですね。
makie:「悪いことはたくさんありますね。
eve:「死んだり死んだり死んだり…
「イブさんがいらっしゃると言うことは、もしかすると私も、『ゆかいな仲間たち』にでられちゃったりしますか〜。
*12
eve:「だってさ、スピ。
spit:「おおぅ!? 何故俺!?
eve:「スピが原稿くれないと、纏められない。
spit:「何げに、説得力のある解説だ…
Ridgel:「いつか、出るかもしれませんが…それがいつかというのは…
makie:「ベンチに実時間というものは存在しません。
しません。
「ええー。
spit:「
!?
素敵なネタですね!?*13
Ridgel:「時に、スピットさん。
spit:「ん?
Ridgel:「カーニバルももうじき終わり、それが終われば、イグドラシルが見つかったという、ウンバラへの道が開けるそうですが…
*14
spit:「おー、なんか、そうらしいな。
Ridgel:「楽しみですねぇ。
spit:「そうか?
Ridgel:「ええ。
にやりと笑って、リジェルさんは皆を見ました。
皆も、リジェルさんの言わんとしている事を理解して、にやり。
Ridgel:「それと同時に…
Ridgel:makie:「トリスタン三世が、大聖堂で冒険者のために
結婚式を執り行ってくれるらしいですしね!!
spit:「何が言いたいんだ、お前等は…
Ridgel:「いえ、特に。あえて言うなら…
makie:「
みなまでいわすな。
spit:「…
makie:「純白のウェディングドレスの花嫁!!
heriosu:「ついについについに!?
Ridgel:「
たのしみだなぁ〜。
spit:「
…
とかなんとかいいながら、明日もみんな、ベンチにいるのです。