そんな夫婦の会話から始まる今日のベンチ。
*1
今日はウンバラの奥、イグドラシルの幹からいけるようになったという、死者の街、ニブルヘイム探索です!
spit:「えー、スペシャルなゲストの方も、声のご出演をいただけたようで…
何か違う。
spit:「ある意味、会えるかもだが…
makie:「シュールな話題ですね。
*2
そんなわけでウンバラはイグドラシルの前までワープポータルで飛んできた一行。
はしょりすぎ。
そして、イグドラシルの幹の中心へと進みます。
spit:「おおっ。
幹の中に入ると、そこは、
クリスタルはありません。
spit:「風のクリスタルはわたさん!
appi:「風のクリスタルがあるのですか?
クリスタルはありません。*3
ともあれ、一行はイグドラシルの幹の中を進みます。
静かに水音だけが響く幹の中を、道なりにずんずんと進んでいくと、やがてその先にぽっかりと大きな出口が見つかりました。
spit:「こ、この先か…
Tsubasa:「こ…この空気はッ!?
Furiae:「イグドラシルの幹には、敵もいないですしね。
Tyuram:「ですねー。
Tsubasa:「まったりした空気。
Sylphienne:「この先が、ニブルヘイムですかー?
KENNY:「トンネルを抜けると…
spit:「
ごー!
早くも、死にそうな人がいます。
spit:「誰だ、死者の街への旅路で死にそうになっている愉快な奴は。
MilliaDream:「あんまり離れると、ヒールがとばんよー。
heriosu:「死んだ人は、ニブルヘイムでスピさんと握手。
Tsubasa:「むしろ、スピさんが道連れを探して…
spit:「これこれ。
spit:「さあ、シルさん、
共にニブルヘイムへ。
Sylphienne:「あぅ…
Liede:「ままー、ぱぱが浮気中ー。
appi:「ニブルヘイム行きですし、それはそれで。
スルー。
そんなこんなで、一行はニブルヘイムへ。
川に架かる橋を渡ろうとした一行を止めたのは、剣士の姿をした亡者でした。
spit:「おう。
スピットは言います。
何故、
はこ。
誤字神大人気。
spit:「死者の街に誤字をまく。
Tyuram:「誤字ウィルスか!?
そんなこんなで、
KENNY:「あっさりと三途の川を渡りましたね〜。
Sylphienne:「どきどき…
spit:「まー、ほら、神のパスポートだし。
appi:「べと液とかでもよかったのですか…
*4
死者の街、ニブルヘイム。
それはその名の通り、死んだものが集まると言われる街です。
生きながらにしてこの街を訪れることが、いかに恐ろしいことか、死者の街の住人たちは生者に説きます。
heriosu:「スピさん、スピさんー。
spit:「ん?
heriosu:「ここのカプラさんは、ニブルヘイムでしか会えない方ですよ。
spit:「ほほう!
ビシッと、ヘリオスの声に、スピットはカプラさんに振り返ります。
heriosu:「
ね。
Sylphienne:「な、何気に怖いですよ…
appi:「波動が出てますねー。
heriosu:「あれ?
spit:「いや…なんだ、その…
spit:「
生ものでないものは、ちょっと…
makie:「生もの!?
Tsubasa:「やーらしー。
spit:「お前等が言うと、かなり怪しく聞こえるのはなんでだろうな。
*5
さて。
一行はニブルヘイム探索へと乗り出します。
なんでも、聞いたところによると、ニブルヘイムには魔女の住む城があるそうで…
「
魔女っ娘に会いに!!
という、匿名希望さんの意見によって、移動開始。
と、その時、前方の一団から、悲鳴のような声が聞こえてきました。
spit:「どうしたッ!?
だっと駆け出すスピット。
後続の一団が続きます。
spit:「アピ!?
前方の一団の悲鳴の中にアピの声を聞いたスピットは、悲鳴の聞こえた路地へと躍り出ると、
spit:「
!?
それは突然の出来事でした。
謎のオーラをまとった死者が、かぷりと噛みついてきたのです。
spit:「やめろ!男に噛みつかれる趣味はねぇ!?
MilliaDream:「うわー、ヒールしなきゃよかったー。
Tsubasa:「女の子になら…げふんげふん。
spit:「しっしっし! なんだよ、こいつ…おい、アピ。大丈夫か?
appi:「はい。
appi:「
ちょっとだけ食べられちゃいました。
今なら奴は、死者をも殺す。
ともあれ、一行は魔女の城へ。
spit:「おわ!
閑話休題。
spit:「で、だ。
魔女の城を一通り探索して、スピットは言いました。
spit:「魔女っ娘がいないようだが?
heriosu:「いませんねぇ。
KENNY:「何か、秘密の通路でもあるんですかね。
Tsubasa:「うーむ。
makie:「お腹空きました。二日ぶりにご飯食べていいですか?
luvas:「食えよ。
spit:「いたのか、お前。
luvas:「さっきな。
appi:「情報収集ですかねー。
spit:「うむ。
お前も行け。
そして、数十分後の事でした。
makie:「スピさん!わかりました!
spit:「魔女に会う方法か!?
makie:「はい!
spit:「どうすればいいんだ!?
makie:「鍵盤を集めるそうです!
spit:「…
makie:「?
karyo:「スピさん! 魔女に会うには、鍵盤を集めるという情報を入手しましたッ!
spit:「なんで?
karyo:「
理由は知らん。
Harusame「そう言えば、さっきのピアノの鍵盤、抜けてましたね。
spit:「ああ、それは繋がっているのたが…何故?
と、スピットは槇恵に聞きます。
と、槇恵は笑いながら、言いました。
makie:「
さー?
spit:「…
情緒ねぇ!?*6
spit:「あー、総員に告げる。
電波を用い、スピットは皆に告げました。
spit:「よくわからないが、鍵盤回収。
「らじゃー!
一行はニブルヘイムを歩き、鍵盤を探します。
appi:「ひとつめ、手に入れましたー。
spit:「つーか、抜き打ちテストみたいな…いや…いうまい…
Furiae:「ガラクタ屋からもらいました。
yuni:「墓地にて発見。
luvas:「うぉい!食われたぞ!?なんか食われた!?鍵盤もらったけど!
spit:「さぞ、不味かったんだろう…
luvas:「お前に言われたくねー。
karyo:「別の墓地でも発見。
heriosu:「しかも2つ。
spit:「これで6個か?
しばらく歩き回った一行ですが、6つ以上鍵盤が見つかりません。
仕方なく、魔女の城へと向かいます。
spit:「むー…
spit:「ひとつ足りない…
luvas:「うむ。
spit:「シツレーな奴だな、貴様。
luvas:「言い得て妙だと思わないか?
karyo:「ラバさん、それチガウ。
karyo:「ひとつじゃなくて、
全然だから。
spit:「
いいから、最後のひとつを見つけてこい。
さんざんですな。
luvas:「なー、ところでスピよ。
spit:「なんだ?
ラバは最後の鍵盤を探索に行く皆を見ながら言いました。
luvas:「鍵盤集めて、どーすんだ?
spit:「お前、話聞いてなかっただろ?
luvas:「途中から来たからな。
ふんと胸を張るラバに向かって、スピットは言いました。
spit:「ああ、バカか。
luvas:「よし、殺す。
spit:「俺の目指す、最終目的を理解できんとはなー!
luvas:「ほほう、そいつは是非ともききてーじゃねぇか。大層な計画なんだろうな!
spit:「おうともよ!
スピットは帽子をちょいと直して、言いました。
spit:「
魔女っ娘に会うためさ。
luvas:「
死ね。
spit:「貴様が死ね!
luvas:「丁度いい、ニブルヘイムだ!葬式を出す手間が省ける!
appi:「まぁまぁ。
Sylphienne:「す、スピさんもラバさんも、お、落ち着いてください。
いつものじゃれ合いをはじめたスピとラバを、アピとシルさんが止めようと身を乗り出します。
しかしスピットとラバ。鍵盤探しにもやや飽きたのか、組み合ってわいのわいのと遊んでいて…
spit:「?
luvas:「?
ピアノのある広間には、窓から差し込む月明かりに、取っ組み合う二人の影がありました。
そしてその影が、ひとつだけかけた鍵盤の上に、丁度重なった時でした。
appi:「何の音ですか?
と、アピが二人とシルさんから目を離した瞬間の事です。
そこは、つい先ほどまでいた場所ではありませんでした。
spit:「ここ…は?
「何者だ?
声に、スピットは素早く振り返り、
spit:「
ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!?
appi:「旦那さま!?
heriosu:「悲鳴が!?
makie:「ど、どこに!?
ニブルヘイムに、スピットの悲鳴が響きわたりました…
そしてしばらく後…
appi:「えーと…
Sylphienne:「み、みなさん、揃いましたか?
spit:「…
luvas:「バカが凍り付いたままだが。
heriosu:「まぁ…ショックだったんじゃないですか?
makie:「わからないでもないですが…
spit:「…
年齢的には、魔女っ娘。
spit:「俺はッ!魔女っ娘に会いたくてッ!鍵盤をだなッ!
appi:「落ち着いてください、旦那さま。
キルケラ:「突然、私の部屋に来たと思ったら、なんだ、君たちは。
魔女は一行を見回して言いました。
キルケラ:「君たちは、生きているじゃないか。理由はどうあれ、ここは生きている者の来る所じゃないよ?
spit:「ああ、生きていようと死んでいようと、
貴様に会いに来るべきでは無かったと、今となっては思う。
キルケラ:「私の力で外に出してあげるから、もう二度と来ちゃダメだよ?
そう言うと、魔女は短く呪文を唱えました。
spit:「ちょ…
appi:「…ウンバラ、ですね。
spit:「ウンバラだな…
そして、しゅんっしゅんっと、皆が飛ばされて戻ってきます。
口々に「おー?」「ああっ、飛ばされた!?」「ニブル探検してないのに!?」と。
*7
spit:「…
スピットはちょいと帽子を直すと、目を伏せて言いました。
spit:「あー、皆の者、ここでひとつ、俺が耳にした情報を教えよう。
spit:「
飛べ。
makie:「?
karyo:「バンジージャンプ?
spit:「うむ。今ならなんと、死んだらニブルにいけるのだと。
karyo:「なんで?
spit:「さー?
にやりと、スピットは帽子を押さえて笑いました。
spit:「
立ち聞きした。
そして、だっとスピットはその踏切台から、盛大に飛び出したのでした。
帽子を押さえ、「なぁに」
「あの世への道行なら、俺が一番よく知ってるってこったー!
今日も元気に死者の街、日帰りツアー。