studio Odyssey



Wing of the Flyer

 rel : 2001.07.23

羽を持った、疫病神

1.羽根を持った、疫病神

 
GM
:さて、では大河のほとりにある街、アローネ。
 神秘の遺跡たちが眠る熱帯の森に囲まれた、トレージャーハンターたちの街だ。
 ちなみにこの大河は、一番おっきいところで、川幅が100kmもあったりする。
フィス
:え?キロなの?
ライト
:不思議発見!
GM
:まさにアマゾン。
タクト
:100kmってどんくらいなんかね。
フィス
:確実に、向う岸が霞むね。
GM
:っていうか、見えないよ。
 で、今日も今日とて、熱帯らしく、暑い日の昼下がり。君らはうだりながらも、いつもの酒場にいる。
フィス
:「僕の汗も美しい」そう言って、汗をぬぐう。
タクト
:お金もある程度あるし「普通の」案内人雇えるな。
GM
:「そうですね」とは、カウンターの向こうのウェイトレス。お皿をふいている。
フィス
:「美しい」そうだな(同意)と言う意味。
GM
:ところで、聞き忘れていたけど、前回の冒険で、1100点の経験点をあげたけど、レベルとか、あげた人は?
タクト
:レンジャー1レベル取ったよ。
フィス
:現状維持。
GM
:他の人も現状維持ね。

 1つの冒険を終えると、経験点がもらえます。
 コンピューターRPGと違うのは、戦闘によって経験点(値)を得るのではなく、1つの冒険(セッション)に対して、プレイヤーは経験点をもらいます。
 このもらった経験点を元に、各技能のレベルを、自由にアップして行きます。
 今回もらった経験点で、タクトはレンジャー(野外生活の技能)を1レベル取得しました。
 他のキャラは、現状維持です。

タクト
:あ、そうそうGM。案内人の雇い金額っていくらくらい?
GM
:んーと、案内人は人によるけど、500からだね。多いのは、800くらいのようだ。
 さて、ではうだるような暑さの中、ウェイトレスの女の子がカウンターの奥へと消えていった。ところで…
:ぱたぱた。
フィス
:「美しい」
タクト
:つまり無視。
:ぱたぱた。
フィス
:「汗が光るな。美しい」
ライト
:いやな予感。虫の知らせか!?
GM
:(笑) 今回はぱたぱたの後に、音が続くよ。ぱたぱた。ぼと。
:「うぐぅ…」
フィス
:「くたばったか?」
GM
:その反応ということは、音のほうを見たな。(笑)
タクト
:おれ、見ないよ。(笑)
フィス
:フィスは自分以外見ない。(笑)
タクト
:じゃ、そろそろ案内人でも見つけようか?みなさん。
ライト
:かわいそうだから、みてみよう。
タクト
:え〜、見るの?
ライト
:で、どうなってるの?
GM
:カウンターの上に、鞄がある。人間用のだ。
フィス
:手鏡越しにみる。
GM
:鞄が見える。皮の鞄らしい。かなりつかわれてぼろぼろだけど、肩掛け鞄のようだ。

(と、ちょうどその時、遅れてベルンのプレイヤー登場)

GM
:その時、酒場のドアをあけて、ベルン登場。(笑)
フィス
:都合が良いな。(笑)
タクト
:ああ〜、どうも。
ベルン
:私は都合のいい女?(笑)
GM
:ある意味。(笑)
フィス
:それは、なっくる。(笑)
ベルン
:ん〜、私は普通にいい女よ♪(笑)
フィス
:美的センスの違いだな。ドワーフを美しいとは思わん。
ベルン
:ドワーフの中では美人だもん。
GM
:(ソードワールドにAPPはないんだが…)さて、ベルン。酒場には3人がいて、カウンターの上に皮の鞄が置かれている。ちょっと、3人とは離れたところだ。
ベルン
:カバンってなに?中見てもいいの?
GM
:皮の鞄。ぼとりと置かれている。
タクト
:ウェイトレスさんはいないの?案内人雇うと思ったんだけどな…
GM
:ウェイトレスさんは、今は奥にいってしまったよ。
ベルン
:わくわく。なにが入ってるのかしら。
GM
:取るの?取るのね?取ったんだね?
ベルン
:まずは観察ね。
タクト
:ああ〜、僕、部屋にもどろうかな?(笑)
ベルン
:動くかな?動くかな?
ライト
:ちょっと、脅かしてみようかな?
フィス
:ウィルをぶつけて見るのも手。(笑)
タクト
:じゃ、斬ってみる。(爆笑) うそうそ。
フィス
:いいね、それ。(笑)
GM
:切るなっ。
ベルン
:「ねぇ、このカバンって誰かの??」
GM
:じゃ、その辺で…もぞもぞと鞄が動き出したよ。
ベルン
:「動いたよ。これ」
:もぞもぞ。「うぐぅ…重いぃー」
フィス
:「タクト。切ってくれ」
タクト
:「くせもの、ブスッ!」
ベルン
:「まって」
タクト
:うそうそ。(笑)
ベルン
:「キズモノじゃ値段が下がるからやめて」
フィス
:サイコー。
タクト
:(笑)
:「ってか、どゆこっちゃ」
GM
:鞄のしたから、もそもそと出てきたのは15,6センチの羽根の生えた生き物だ。
ベルン
:下から出てきたの。残念。
フィス
:無念。
ミント
:出てくるよ。このままだと、殺される。
ベルン
:(みんな、せーので捕まえるわよ)
タクト
:殺すのはやめた、ねー、みなさん?
フィス
:拷問でしょう?
ミント
:みんなが何を考えているかなんか、しらなーい。「ふぅーう」一息。
ベルン
:じゃ、一息ついてるところを捕まえる。
ミント
:「ああ、重かった」
GM
:君らが何を考えているかはともかく、ミントは鞄に寄りかかって、額の汗を拭う格好。
タクト
:ああ〜、ミントってどのくらいで売れるの、GM?(笑)
GM
:高いよ。万単位の金で売れる。
タクト
:なんと!万ですか。
GM
:だって、羽根の生えた可愛い女の子だぞ。しかも、小人族。マニア垂涎。(笑)
タクト
:(笑)
フィス
:剥製になっていたら?
ベルン
:それもいいわね。
GM
:それでも、それなりの値段になるんじゃないかな。
フィス
:よし、剥製にしようよ。金じゃない、恨みだ。(笑)
ベルン
:じゃ、切れ味のいいカタナで皮をはいでもらいましょ。
タクト
:え?やっていいの?(笑)
ミント
:ミントはそんなのしらなーい。「みんな元気ー?」
ベルン
:「とっても元気よ」と引きつった笑顔で。
ミント
:「今日はね、みんなのために、また遺跡の話、持ってきたよ」
フィス
:「美しい…!(-.-#)」
ベルン
:裏では「売ってやる」(笑)って。
GM
:すごいたくさんの意味を持っている台詞だな。
タクト
:荷物でも点検してよう。ようするにミント無視。
ライト
:「みんなのために?また?」
ミント
:「遺跡発掘は、トレジャーハンターのおしごとでしょ」よいしょ、よいしょ、と、ミントは自分がよっかかっていた鞄を開ける。で、ずりずりと、中から羊皮紙の束を出す。
ベルン
:「でも、しけた遺跡よりも羽虫を一匹マニアに売ったほうが実入りがよさそうなのよね」
ミント
:「なんじゃ、そりゃー?」
ベルン
:「もちろん、貴女よ。それから遺跡はゆっくり見物させてもらうわ」
ミント
:「うお。目がマジじゃん」
ベルン
:「ちょ〜マジ」(にっこり)
タクト
:いい会話ですね。(笑)
ミント
:「こわいこわい。でねー、これなんだけどー」
GM
:きいちゃいねー。
ベルン
:「ふふふ、ちょっとくらい傷ついてたほうがそれ系のマニアに高く売れるかしら…」聞こえよがしに。
ミント
:がぁん!取りだした手をとめるー。ベルンの目がマジだ。「あぅ…やっぱし、ベルンは敵か…」
フィス
:「は? 『も』だろう」
ミント
:手をとめて、羊皮紙を鞄に戻す。で、「よいしょよいしょ」身の危険を感じて、ぱたぱた。
GM
:あ。(こいつ、逃げる気でいやがる。ストーリーが進まないじゃないか) あぁ〜、ちなみに、羊皮紙の束は人間サイズで、明らかにミントたちのサイズからすると大きすぎる。鞄も同じく人間サイズのものだよ。
ミント
:(無視)「じゃー、また今度のときにでも…」
ベルン
:「待ちなさい。逃がさないわよ」
GM
:ぱたぱた。でも鞄が重いから、遅い。
タクト
:カバンだけでも置いていけ〜。(笑)
ベルン
:ふふふ。逃がしてもカバンの中身があればとりあえず儲けは出そうね。(笑)
GM
:どうするの?
ベルン
:「わかった、じゃあこうしましょう」
タクト
:ミントを安心させといて、冒険中に捕まえるのは?
ミント
:ぱたぱた。ミントはみんなが怖いから、行っちゃうよ。
GM
:ああ、そろそろウェイトレスさんが戻って来そうな感じだ。鼻歌が聞こえてきた。
ベルン
:「待って。ミントちゃんがもってるその紙束が、ちゃんとお宝のある遺跡だったら、とりあえずは許してあげる。案内も必要でしょうしね」
ミント
:「うぐぅ…なかったら?」
フィス
:「死」
ベルン
:「そのとき考えるわ。みんなで」
フィス
:どうやって、殺すかをね。
GM
:(いつからそんなストーリーになったんだ…)
ミント
:そわそわ。ウェイトレスさんが出てきそうだから、ミントはそわそわ。「じゃあ、帰る。この羊皮紙は、日記なんだよ。ボクたちの村で行き倒れちゃった探検家の人がもってたんだ。おたからあるか、わかんないもん」
フィス
:「よめないのか?」
GM
:読めるよ。ミントも共通語の読み書きは出来る。
ベルン
:「待ちなさい!」
ミント
:「うぐ…」
ベルン
:「他人の日記なんて面白いものを見せもしないで帰る気!?」
GM
:なんか、ずれてる。
ミント
:「だって、見たがらなかったじゃないかー」
ベルン
:「他人の日記は本人の知らないところでみんなで読むのが楽しいんじゃないの」(笑)
ライト
:なんかずれてる。
GM
:と、その時、ウェイトレスさんが戻ってきたよ。ミントは「うきゃあ!」と言って、ぴゅーっと飛んでいった。
 と、ぼとっと。鞄が君らの目の前に落ちてきた。
ベルン
:「とりあえずは、よし」(笑)

2.遺跡への道しるべ

ベルン
:さっそくカバンを開けて中を見ます。
GM
:羊皮紙の束が入ってる。日付とかがあるところを見ると、ミントの言うように、日記のようだね。って、ベルンは共通語が読めるのか?
ベルン
:読めるわよ。知力15だもの。セージだってあるから古代語もOK。
GM
:じゃあ、読める。
ベルン
:わくわく。

 言語はセージの技能、もしくは自分の知力によって、読める文字が違います。
 共通語とは、この世界で皆が話している言葉で、古代語とは、古代に話されていた言葉です。言葉は話すことが出来ると、読み書きが出来る、の2つがあります。
 知力が15あれば、共通語を話す、読み書きが可能です。

GM
:日記は、この探検家が遺跡にたどり着いた日付のものが、最初のページになってる。重くて、ミントにはこのページからしか持って来れなかったんだろう。
ベルン
:わくわく。それで?
GM
:森の奥深く、巨大な木から見下ろせる谷の下、不死鳥の遺跡をついに発見したと言う話が書かれている。
ベルン
:ん〜それはそれで魅力的かも。
GM
:日記は何日分かあって、遺跡にたどり着いて、その遺跡を調べた話も乗っているね。ほとんどの謎は解かれて、探検家の人は、2つの宝玉を手にしたと書いてある。
ベルン
:それは何?
GM
:で、その宝玉を神殿の最深部、天使のレリーフの掲げる手に埋め込めば、不死鳥の部屋へと進むことが出来るはずだと書いてある。日記はそこで終わっているね。
ベルン
:え〜、これだけ?
GM
:日記にどこまでたくさん書くかね?みんなは。常識的に。
ベルン
:もっとこう、変なことは書いてないの?ワイドショー的な…(笑)
タクト
:なんでやねん!
ベルン
:他人の日記を見る楽しみってそういうものだと思うわ。(笑)
GM
:あー、ちなみに、恋人のなんとかがどうとかという下りは、あった。「この不死鳥の部屋に踏み込めば、不死鳥のための金塊も手に入るはずだ。そうすれば、あいつも僕といっしょに…」みたいな。
 あ、ウェイトレスさんが出てきて、円陣を組んで日記を見ている君らをみて言うよ。「どうかしました?」
ベルン
:「ふふふ、知りたい?」(にんまり)
GM
:「いえ…いいです…」ちょっと引く。
ベルン
:「な〜んだ、楽しいのに」
GM
:「私はほら、しがないいち、ウェイトレスですから」(笑)
タクト
:なんだそりゃ?
GM
:さあ?なんとなく。
タクト
:まー、いいや。でもさ、この遺跡までの道のりはのっていないんだよね
GM
:乗ってないよ。
タクト
:じゃ、この遺跡についての情報でも集めますか…
ベルン
:「ところでさぁ、おねーさんは不死鳥の遺跡って聞いたことある?」
タクト
:ってもう聞いてるし!
フィス
:(笑)
GM
:「不死鳥の遺跡ですか?えーと、翼の遺跡のことを言っているんですかね?」
ベルン
:「翼ねぇ…どう思う?みんなは」
タクト
:「う〜ん。どんな場所にあるとか聞いてないかな?」
GM
:「どんな場所といわれましても…何人もの人がそこにあるっていう、力を求めて遺跡を探していますけどね。誰もたどり着いた人はいないんですよ。それにそこにある力というのも、不死の力とも言われていますし、大空をかける力とも言われていますし、諸説はふんぷんなんです」
タクト
:なんかここくさいね。飛空艇でもあるのかな?(笑)
GM
:「そうそう、チャムさんという人が、遺跡を探して何ヶ月か前に、出て行かれましたよ」
タクト
:この日記書いたひとの名前はわからないかな?
GM
:日記からはわからないね。
ベルン
:ってことは、後はミントちゃんを捕まえて聞いてみるしかないかな?
タクト
:最初からそうすればよかったんだけどね。(笑)
GM
:ウェイトレスさんは、お皿をしまう。「みなさん、今晩もお夕食、出します?」
ベルン
:「そうね。お願いするわ」
GM
:じゃ、今晩もお泊まりという事だな。(笑)
ベルン
:お金はまだまだあるので大丈夫。
GM
:ちなみに今はまだ、昼下がりだ。2時くらいかな?午後はどうするんだい?
フィス
:鏡を眺める。
ベルン
:散歩。
タクト
:バイトでもしようかな?(笑)
フィス
:いやな侍だな。(笑)
タクト
:お金ないもの…
GM
:修行だ。
ベルン
:サムライのバイトといえば「傘はり」デスネ。
タクト
:浪人ならそうね。傘はり、やね。
GM
:じゃ、タクトは傘はりのクラフトマン技能を3レベルあげよう。(笑)

3.遺跡への案内人

GM
:さて、では時計はぎゅーんと進んで、夜だ。
 トレジャーハンターたちがちらほらと帰ってきて、酒場は活気に満ち始めたよ。
ベルン
:ごっはん♪ごっはん♪お酒♪お酒♪
GM
:酒場は活気に満ちて、お酒とご飯と笑い声にあふれてる。
ベルン
:しあわせ〜。(嬉)
GM
:ちなみに料理はアローネ特有の熱帯魚っぽい感じのお魚料理がメインだ。煮付けとか、刺身とかだね。お酒は普通に、ビールみたいなやつだ。
ライト
:「うっ…。お…お腹が…」
フィス
:「美しい、もとい、美味しい」
ベルン
:「うんうん美味美味♪」
ライト
:「い…痛い…」
ベルン
:「どうしたの?ライト」
ライト
:お腹が痛い。マジで。(苦笑)
 すみません、抜けます…
GM
:マジで!?(そして抜けていくライトのプレイヤー:本当の話。彼はプレイの前に食べていたバナナにあたったらしい…)
 えーと…ライトはじゃあ、刺身にあたったという事で。(笑) ライトは君らを置いて、先に二階の自分の部屋へと戻った。
フィス
:(笑)
ベルン
:え?アタシ何ともなかったよ。川鯖のお刺身。
GM
:かわさば!? あー、今、この世界には川サバという生き物がいることに…
タクト
:わかった。(笑)
GM
:さて、じゃ、そんなわいわいとしている酒場を覗く影がある。
:「うぐぅ…人がいっぱいだぁ」
タクト
:「明日から、どうします?」とみんなに聞こうかな。
ベルン
:「そろそろ何でもして稼がないとヤバイのね」
フィス
:「そうだな」
:「うぐぅ…ご飯食べてる…」
ベルン
:「ライトは大丈夫なのかしら……お金」(笑)
タクト
:「さぁ〜。ところで、あの遺跡はどうします?」
:「お腹がすいたなぁ…いいなぁ…あぅ。よだれ…」
タクト
:たいやきはないよ。(笑:わかる人だけ)
:餌ぁ。(笑)
ベルン
:「ここじゃ何だから外で話さない?」人が多いところには入ってきにくいでしょう。
タクト
:「そうしようか…」
GM
:じゃ、外にでるのね?ご飯はどうする?ウェイトレスに頼めば、外にもテーブルを出してもらえるよ。お客さんが多いときは、そうしているのを君らも知っている。
ベルン
:じゃ〜、テーブルごと持って行きましょ。
タクト
:じゃ、そうしてもらう。
ベルン
:「ほら、フィスちゃん、外に行くわよ」
タクト
:ちゃん、ですか。(笑)
フィス
:「…美しい」
ベルン
:気に入ったみたいよ。(笑)
GM
:じゃ、外にテーブルを用意してもらった。外はあたたかいね。熱帯だし。で、テーブルもテーブルと言うよりは樽だけど、その上に、魚料理を君らは置いた。
 外は天気も良くて、星が綺麗だったりする。で、今日はお客さんもそれほどいないからか、外に出ている人は君ら以外にいない。
ベルン
:ではでは、2次会行きましょ。
タクト
:「じゃ、どうしますか?」と真面目に。
ベルン
:「そうねぇ、遺跡までの道案内を誰かがしてくれると助かるんだけど」
:にゅっと、樽の下から、ちっこーい、手。
タクト
:ってさ、ミントに気がついていていいの?
ミント
:ぱし。刺身を掴む。ずりずりずりずりずりずりずり。「とれた…」
ベルン
:「食べるんなら割り勘よ」
ミント
:「うぐ…」もう食べてる。
タクト
:「どうします?これ」ミントのことね。
ミント
:「いいじゃないかー。みんなで言えば、本当に一口じゃないかー」
ベルン
:「これなら、食べていいよ」と、ライトの食べ残しをあげる。(笑)
ミント
:知らないから食べちゃう。「ありがとう」もぐもぐ…って、死んだりしない?小動物はお腹壊すと死んじゃう!?
フィス
:それは、ある意味良い作戦だ。「ミント、もっと食べろ」
ミント
:…いやだ。
ベルン
:とりあえず、売るのはまた今度にして遺跡まで案内してもらいましょ
タクト
:そうですね。
ミント
:もぐもぐ。樽のふちにしがみついて、口には刺身をくわえてる。
タクト
:「今朝はすまなかったよ。遺跡の案内してくれないかな?」
ベルン
:下手に出たら付け上がるわよ。
ミント
:「売らない?」
タクト
:「僕は…しないと思う(笑)」
ミント
:フィスを見る。
フィス
:「美しい…」
ミント
:「きゃー」てれてれ。「フィス、わるいもん、たべたぁー?」自分だと思ってる。(笑)
フィス
:「いや、食べたのはライト。『僕』が美しい」
ミント
:「ベルンは?」
ベルン
:「次に裏切ったら保障はしないわ」それでにんまりと見つめてあげる。
フィス
:「美しい」頷く。
ミント
:「裏切ってないモン」
タクト
:「帰りの案内まではしてくれないと…」
ミント
:しらなーい。「じゃー、明日の朝、この前のとこ。目指す場所は、トロントの木。本は重いから、あげるよ。これはあげないけど」と、ミントは背中のリュックをみんなに見せる。
ベルン
:羽虫サイズ?
GM
:リュックはミントのサイズだよ。3センチくらいだね。なんか、丸いものが入っているように見える。
ベルン
:やっぱりあるのね。そういうのも…
GM
:彼女たちが作れば、みんなそのサイズになるからね。
タクト
:ああー、そうだ。ここから目的地までどのくらい?
ベルン
:徒歩3年。
GM
:それはない。
ミント
:「んーと、わかんない。トロントに詳しくは聞かないと」
タクト
:狩りしないとだめかな?遠いと…
ベルン
:保存食の用意の関係もあるからちゃんとわかったほうがいいのよね。
ミント
:「トロントのところまでなら、1日でつくよ。大丈夫」
ベルン
:じゃあ、とりあえず3日分くらいでいいのね。
GM
:そんなもんだろう。
タクト
:わかりました。
GM
:前回の保存食の残りも考えていいよ。たべちゃったーというなら、別ね。けっこう、余っていると思うけど。
ベルン
:そんなのおやつに食べちゃったわ。(笑)
ミント
:「じゃ、また明日っ。裏切ったら、承知しないからねっ」
ベルン
:「そっちこそ、裏切ったら売るわよ」
ミント
:「いーっ!裏切ってないモン」と、ぱたぱたミントは闇の中に飛んでく。
GM
:さて、じゃ、夜はあけるよ。

4.森を抜けて

ベルン
:じゃ、ウエイトレスさんに言って保存食を売ってもらってから行きましょう。
フィス
:前回のあるからいいや。
ベルン
:「おいしいほうの保存食、3日分頂戴」
GM
:保存食は7Gから。おいしいのは10〜14まで。
ベルン
:すぐ帰ってくるから10のやつで。
GM
:「では、またいらして下さいね。聡明、精悍なトレジャーハンター様方」
タクト
:聡明って…(笑)
フィス
:嫌味…?(笑)
GM
:と、言うわけで、町外れの前回の待ち合わせ場所だ。丸太の椅子の上に、ミントが立って待っている。
タクト
:おはよう、なのか?今。
GM
:だよ。まだ早朝くらいのもんだ。
ミント
:「おぞいー」
ベルン
:「遅くない。まだ早いじゃない」
フィス
:「寝不足は美容の敵だからな」
ミント
:「かわんないと思う」
フィス
:「美しい」シカト。
ミント
:「それじゃー、しゅっぱーつ!」シカト。
GM
:ぱたぱたとミントは森の中に入っていく。
ミント
:「目指すは、トロントの木ー」
ベルン
:「なんか、眠そうな名前の木ね」
ミント
:「いつも寝てるモン」
ベルン
:「いつ起きるの?」
ミント
:「起こしたとき」
ベルン
:「ふ〜ん」
GM
:ぱたぱた、ミントは森の中へ進んでいく。ところで、セージを持っているのはベルンとタクトだっけ?
ベルン
:そう。
タクト
:そうです。
GM
:二人は『トロントの木』を知っているか、チェックだな。
ベルン
:やっとサイコロね。(笑)
GM
:セージ知力でさいころ。
ベルン
:8…知らないかな?
GM
:それは知らない。
タクト
:9。
GM
:それもしらない。マイナーなんだな、きっと。(笑)
タクト
:レベル1じゃそんなもんですよ。
フィス
:意味が無かったね。
ベルン
:まったくね。

 モンスターや、様々なものを知っているかどうかは、セージ技能でチェックします。
 知っているという結果が出れば、GMから、様々な情報を得ることが出来ます。

GM
:うむ。では、てくてくぱたぱたと進んでいく。
 森はうっそう。まぁ、ジャングルだしね。鳥獣の鳴き声が時折耳に届く。そして、陽が登っていくに従って、暑くなってくる。毎度のことだけど。
ベルン
:「熱いわね〜」
フィス
:「美しい、熱い…」
ミント
:「どっちなんだ?」
フィス
:どっちも。
ミント
:…まぁ、いいや。
GM
:さて、歩き通して、そろそろ昼と言ったところだね。みんなもそろそろ疲れてきて、お腹も空いてきた頃だ。
ミント
:じゃー、「つかれた〜、休もう〜」
ベルン
:「飛んでるだけなのに疲れるの」
ミント
:「荷物が重い…」
GM
:ミントの背中には、昨日も見せられたリュックがあるよ。ちなみに、前回はそんなの持ってなかった。
ベルン
:例の宝玉が入ってるのね。
ミント
:ミントは汗かきかきー。「ふぅー、あっちぃー」
GM
:みんなも休憩?
タクト
:で、いいんじゃないのかな?
GM
:じゃあ、ここでお昼と言うことで。
フィス
:うぃ。
ベルン
:お弁当ね。
フィス
:保存食を食べる。
ミント
:ミントも木の枝にちょこんと腰を降ろして、リュックからビスケットを取りだして、ぱくぱく。
ベルン
:食費とかほとんどかかんないんでしょうね〜。
ミント
:三食ビスケットー!(嘘)
GM
:さて、レンジャーを持つ人は、知力と技能でさいころ。それ以外の人は、ヒラメでだね。
フィス
:レンジャーなんかない。2Dで9。
タクト
:修正いれて、10だ。
ベルン
:こっちも10。
ミント
:(ころころ)…なんででるかなぁ。1ゾロ。
フィス
:死んだな。
ミント
:マジで!?(笑)
GM
:じゃ、ミントを除いた他のみんなは気づいたよ。自分たちのまわりの木が、にょろっと動いたような気がした。
タクト
:木が動いたのね。
GM
:木が、動いたのです。正確には、枝というべきかな?
 かさかさかさと、枝が静かに動いている。ミントは気づかない。ぱくぱくビスケットを食べているミントに、枝がにじり寄る。
フィス
:「うん、あと少しだぞ。ミント」
ミント
:「なにが?」
タクト
:(笑)
フィス
:「そのうち判る」
GM
:ちなみに、タクトとベルンはこの動く枝を、セージで10以上を出せば、正体がわかる。
ベルン
:セージのチェックは11。
タクト
:こっちもわかったよ〜。
GM
:クリーピング・ツリーという、木の化け物がいることを二人は知っている。
 そして今、動く枝が、ひとり気づかないミントの背後に迫る。にょろにょろ。
フィス
:「あともう少しだ。動かない方がいい」
ミント
:「なにが?」
タクト
:しょうがないな。斬るか。
フィス
:ミントを?
タクト
:違う。
ベルン
:「ミントちゃん、うしろ」
ミント
:「なぁに?」と、振り向く。
GM
:じゃ、そのミントにしゅるるるっと、枝が伸びる。
ミント
:「わきゃきゃー!!」
GM
:不意打ちだから、-4のペナルティ。
ミント
:敏捷度なら、最速ーっ。-4しても、10。
GM
:かわされた。
フィス
:「ちっ」メイジスタッフを構える。
ミント
:その「ちっ」はどういう意味だーっ!?
GM
:さぁ、戦闘だぞ!
GM
:ところで、セージの二人はわかる。こいつは植物だから、炎に弱い。そんでもって、この枝に捕まると、締め付けられて、ひどいことになるぞ。
タクト
:何匹いるの?
GM
:こいつは単独で行動する。ので、今回もこいつのみ。
ベルン
:単独。火に弱いといっても、どこにも火はついてないわよ。とりあえず殴るしかないわね。
フィス
:んーと、焚き火はしなかった?(笑)
GM
:誰も、そんな話はしなかったねぇ…(笑)
 では、行動してくれ。敏捷度順。
タクト
:じゃ、ミントじゃん、1番。
ミント
:「がんばれー!」
GM
:はい、次。
タクト
:終わり?それで?
ミント
:何もできないもん。
タクト
:じゃ、僕ですね。12。と、あたってる?
GM
:あたった。
タクト
:12発。
GM
:けっこうでかいなあ。次はフィス。
フィス
:後ろに下がりながら松明に火をつける。
GM
:えーと、松明の火は1ターンではつかないよ。ティンダーならともかく。
フィス
:何ターンかかるの?
ベルン
:かなり。多分ね。
GM
:さぁ?ほくち箱で火をつけるのだから、きっと、戦闘が終わるくらいまでかかるのでは?1ターンは10秒だからね。
フィス
:いいよ、つくまでやる。(笑)
ベルン
:それはもはや戦闘に参加しない宣言。(笑)
GM
:じゃあ、12が出たら、ついたことにしてあげる。
フィス
:10。ムリ。
GM
:はい、つかなーい。ベルンだよ。
ベルン
:やった。木より早い。13といって殴る。
GM
:それはあたる。
ベルン
:7点。
GM
:あんまりいたくない。
ベルン
:ちっ。
GM
:では、木の攻撃。みんな、回避して。こいつ、10回まで攻撃できるねん。
ベルン
:は!?
タクト
:なに!!
フィス
:なんで?
GM
:だって、木の枝で攻撃するんだもん。わかりにくくなるから、一人2回ずつかわすことにしよう。フィスはまぁ、後ろに下がるといったから、なしでいいや。
フィス
:くらったら、死ぬ。
ミント
:ボクも死ぬよー!?
フィス
:それはいい。
ミント
:おおぉっ!?
タクト
:回避。13、16。
GM
:タクトはかわした。
ベルン
:ってダメ。1回目、1ゾロ。もう一回は15よ。
GM
:ベルンはしゅるるっと伸びてきた枝にとらえられた!7点打撃。
ベルン
:6点とめる。
GM
:でも、枝にとらえられたので、次のターンは行動出来ません。この枝を抜けるには、冒険者レベル+筋力ボーナスで、10以上。
ベルン
:わかったわ。この、木の分際で放しなさいよね。
ミント
:ええぇっ!捕まったら確実に死んじゃうよー!?(ころころ)12、11。
GM
:かわせたね。
タクト
:次のターンですか?
GM
:そう。まずはミント。
ミント
:むーん。ミントちゃん、ちょっとぴんち。
 みんなをたまには助けてあげるー。恩きせだー。フォースをぱきっ。(神聖魔法。衝撃波を撃って攻撃する)
タクト
:これで、死ぬかな?
ベルン
:おいしいところを持っていこうとしてるわね。
ミント
:発動は10。
GM
:完全な効果。
ミント
:ばしぃっ。…あれ?5ダメージ…弱い。
GM
:まだぴんぴん。
タクト
:あれ?じゃ、攻撃いきます。11。
GM
:あたった。
タクト
:(ころころ)まわった〜。クリティカルヒット!
GM
:なにー!
タクト
:ああ〜、おしい〜。1回だけかぁ。で、23発。
GM
:ぐあぁぁぁ。ミンチー。完膚無きにまで、木はこなごな。
フィス
:やったー。
タクト
:まー、打撃25ですからね。回ればすごいのよ。
ベルン
:よいしょ、よいしょ。ふぅ、やっと抜け出せた。
GM
:ちっ、抜け出せなければ、13点のダメージだったのに。
ベルン
:…13点て、むちゃくちゃ強くない?
GM
:うん。強いよ。
ベルン
:おに〜。
ミント
:「あー、びっくりしたー。とりあえず、トロントの木のところにいそごう。こんなのがこんな所に出てくるなんて。トロントになんかあったのかも」
タクト
:?
GM
:ミントがぱたぱたと飛んでいく。森の奥の方に向かってだね。
ミント
:「とろんとー」と言いながら、ぱたぱた。

5.トロントの木

GM
:しばらく行くと、ぱぁっと突然視界が開けて、その向こうに、大木が見えた。
タクト
:で?見えて?
GM
:大木はそうだね、大人がまわりをぐるーっと囲っても、10人では囲めないなというくらいの大きさだ。いや、それでも小さいか。そうだな。普通の一戸建ての家の外周くらいの太さだと思って。
フィス
:でけー。
GM
:で、ミントはぱたぱた、その木にちかづいていく。
ベルン
:「大きい木ね〜」
GM
:近づくとわかるけど、本当に大きいだけでなくて、葉も、四方にぐーんと張っている。トロントの根本の辺りは少し丘のようになっていて、坂道だ。
タクト
:この〜木、何の木、気になる木。(笑)
ベルン
:あれは、ブロッコリーの木よ。(笑)
GM
:嘘をつけ!(爆笑)
ミント
:「トロント、トロント。起きてー」
GM
:ミントはもうその坂の天辺まで言って、木に向かって話しかけているよ。
タクト
:行ってみよう。
フィス
:そうだね。
ベルン
:行きましょ。
GM
:君らが近づいて行くと、その坂の途中だろうな。地震のように、その大地が揺れた。
ベルン
:「きゃっなんなの?」
タクト
:「なんだ?どうした!?」
GM
:ぐららららっと。大あくびの声と一緒に。
ミント
:「おはよう、トロント」
GM
:君らも近づくとわかる。木の肌がもぞもぞっと動いたかと思うと、そこに目が見えた。よく見るとちゃんと口もある。「うーむぅ。誰だ、儂を起こす奴は…」大地を揺らす声が言う。
タクト
:ビックリ!イースで言うとロダの木ね。
ベルン
:にこにこぷんにいたよね。樫の木のおじさん。
タクト
:ジャジャ丸、ピッコロ、ポ〜ロリ。(笑) 古いよ。
GM
:えーと…にこにこぷんと比べると、そうだな、スケールが違う。イメージはああだけど。(笑)
 このトロントは、めんたまの黒目だけで、ミントの背丈の倍は余裕である。君らは見上げないと、その顔も見られない。ミントは空を飛んでいるから、トロントの前までいけるけれど。
ベルン
:すご〜い。おおきいわね〜。
GM
:「なんだ、ミニチュアフェザーか」と、トロントがミントを見て言う。「それに、人間と、あとはエルフか?」
ベルン
:「あたし、ドワーフよ」
GM
:「やあ、小さくて目にはいらんかった」
ベルン
:「む。失礼な木ね」
タクト
:「まーまー」
GM
:「それで、なんのようだ?ミニチュアフェザー?」
ミント
:「トロント、不死鳥の遺跡の近くにある、トロントのところまで運んで欲しいんだ」
タクト
:「はぇ?」ミントは何を言っているんだ?
ミント
:みんなに向かって言おう。「トロントは、根っこが繋がってる別のトロントのところまで、運んでくれるんだよ」
ベルン
:「へ〜、それは便利ね」
ミント
:「日記に、近くに大きな木があったって、かいてあったでしょ。きっと、トロントの木の事だよね?」と、これはトロントに聞く。
タクト
:「は〜」なんだかよくわかってない。
フィス
:「…美しい…」
GM
:トロントが、ミントを見ながら言う。「翼の神殿に、お前さんらミニチュアフェザーが行きたがるなんて、珍しいモンだ」
 あ、ちなみに、このトロントの声は大地を揺るがす様なモンなので、身体がびりびりする様な重低音を響かせながら話しているよ。
ベルン
:びりびり。
ミント
:「お願いだよ、トロント。いいでしょ?」
GM
:「むぅーん」と唸って、トロントは君らを一瞥した。「まぁ、人間やドワーフ、エルフも運んだことがないわけではないがな。だが、儂は今、ちょっと調子が良くないんだ」
ベルン
:びりびり。と。
GM
:びりびり。そう言えば、ミントはこの声で吹っ飛ばされたりしないんだろうか…
ミント
:がんばって羽ばたくのだ。(笑)
GM
:って訳で、「は…は…は…はーくしょーん!!」とトロントがくしゃみをした。
ミント
:「わきゃああぁー!」
フィス
:合掌。
タクト
:さよ〜なら〜。
ベルン
:「ミ、ミントちゃ〜ん」
GM
:ミントは遠くのほーに、ぴょーんと吹っ飛んでいった。(笑)
ベルン
:どのくらいとんでったのかしら。
タクト
:そんなことはどうでもいい。(笑)「運んでもらえるんですか?」とトロントに聞く。
GM
:「ああ」鼻をずるずる。「まぁ、運んでやらんこともないが、先週くらいからかの。鼻の中に、なんか入ってきておっての。調子が良くないんだ。今はあまり人を通したくないのぅ」
ベルン
:「トロントさんは風邪なの?」
GM
:「鼻炎だな。鼻くそみたいなモンがつまっているようなもんだ」
タクト
:「はなの中に入ってそれを取り除いてほしいと?」
ベルン
:なるほどね。
GM
:「そうしてもらえると、ありがたいな。儂は、手がないのが、不便でいかんよ」
タクト
:「わかりました。そうすれば運んでもらえるんですね?
ミント
:ぱたぱたぱたぱたー。もどってきたよ。「ぜぇぜぇ。何がどうなってるの?」
ベルン
:「このトロントさん鼻がむずむずするんだってさ」
ミント
:「そうなの?」
ベルン
:「ミントちゃん、ちょっと入って取ってきてよ」
ミント
:「トロント、何が入っているの?」
GM
:「さぁなぁ?先週末くらいか?寝る前にゴブリンたちがうろついているのを、見たけれどなぁ」
ミント
:コブリン…みんなに言う。「みんなで入ろう」
ベルン
:トロントの鼻ってそんなに大きいんだ。
タクト
:入れるの?
GM
:大きいよ。人間くらいは入れる。口なんか、3人は並んで入れるね。
ベルン
:でかいわね〜。
タクト
:じゃ、わかったよ。入ろう
GM
:「じゃあ、口を開けてやる。そこから入って、鼻の裏側をみてくれ」と、トロントが言う。で、あんぐわぁーと、口を開けたよ。先にも言ったように、トロントの口は下手な洞窟くらいの大きさがある。
ベルン
:じゃあランタンに火をつけて…って、またなぜか見えるのにランタンを用意する。
タクト
:あ、火は使えないじゃないか。
GM
:「ランタンなら、かまわんよ。松明はやめてくれ」
フィス
:うぃ。
タクト
:ライトがいないと不便ですね。ライト(古代語魔法)がないから。
GM
:「あと、派手な魔法もやめてくれよ。痛いからな」
ベルン
:じゃあランタンはフィスちゃんがもっててね。
タクト
:「じゃ、行きましょうか」
ベルン
:行こう。
GM
:「さぁ、よろしくたのむぞ、トレジャーハンター」

6.トロントの鼻のあな

GM
:さて、トロントの中に入ったよ。口の中だ。なんて事はない。舌がある。木だけど。
ベルン
:さくさくと鼻の裏まで行きましょ。
タクト
:そうね。
GM
:口腔を進んでいくと、喉の奥に行く。そっから先は、下に向かう道と、上へ向かう道とが、別れているね。下へ向かう道は、トロントが閉じているのか、しまっているけど、上は開いている。
ミント
:「鼻はこっち?」
ベルン
:「そうみたいね」
タクト
:「みたいだね」
ミント
:じゃー、ぱたぱた。
フィス
:ズルイやつめ。
ミント
:羽根のない奴めー。(笑)
GM
:じゃ、みんなはよじよじと登ってく。ちょっと登ると、平坦だ。で、そこかしこに、なにやら汚いガラクタの様なものが落ちているね。
ベルン
:何かしら。見てみるわね。
タクト
:よろしく。
GM
:うーん、動物の死骸とかだね。
ミント
:トロントはご飯食べないよ。しかも、鼻からは」
ベルン
:「じゃあ、何かが住んでるのね。この中って」
タクト
:「さっき、ゴブリンて言ってたから…」
GM
:と、そこへ「きー!」と殴りかかる影。
タクト
:出ましたね。
ミント
:「がんばれー!」
ベルン
:でた、『にぎやかし』!
タクト
:じゃ、さくさくといきましょう。攻撃。
GM
:ちなみに、ゴブは2匹。
タクト
:11と言って攻撃。
GM
:あたる。
タクト
:打撃は〜…まわった〜。(嬉) 本日2回目。
GM
:一撃かー?
タクト
:21発。
GM
:ぐあっ!死んだ…弱すぎだー。
タクト
:2回まわってほしいな〜。(笑)
GM
:次はフィス。
フィス
:ウィルをぶつける。魔力足して、8。
GM
:完全な効果。
フィス
:7点打撃。
GM
:うーん、まだ生きてるね。痛いけど。次はベルンだよ。
ベルン
:攻撃〜、7〜。
GM
:それはかわし〜。
タクト
:おいおい〜。
ベルン
:え〜。
GM
:ゴブはベルンに反撃だ。
ベルン
:13。
GM
:かわされたっ。当然か。
ベルン
:ふふん。
タクト
:次のターン!ミントは…
ミント
:「がんばれー!」
タクト
:ああー、そうね…では、攻撃。10。
GM
:あたるよ。あたる。きっと、死ぬよ。
ミント
:「ボクの出る幕じゃー、ないねっ」ぱたぱたー。(笑)
ベルン
:「アタシの出る幕でもないのよ。ホントは」(笑)
タクト
:あ、低い10発。
GM
:って、それでもかなり痛いわい!生きてはいるけど…次はフィスだ。
フィス
:もう一発、ウィル。発動14。ダメージは…出す?
GM
:いや…いい。さすがにもう、死ぬ。
タクト
:戦闘終了ー。じゃ、さくさく死体を外にだそう。
GM
:と、待て。その前に…
ベルン
:なに?
GM
:フィスは魔法を放ったわけだ。ウィル・オー・ウィスプという魔法だね。トロントは言ったよね。「派手な魔法はやめてくれ」
フィス
:ウィルは派手じゃないぞ。
GM
:光球を飛ばして、あたったところでその光が崩壊すると同時にダメージを与えるという魔法は、派手じゃないか?
フィス
:ふ。美しい私にはぴったりの魔法だ。
GM
:じゃ、そう言うことで、フィスの放ったウィルが弾けて、光の中でゴブが断末魔の悲鳴をあげた。と、同時に…その崩壊の衝撃に、君らのいた足下が、ぐらりと揺れた。で…「は…は…は…」
タクト
:「おいおい…」
ベルン
:やな予感。
GM
:そして…「はーっくしょーん!」
タクト
:やっぱり〜。
ベルン
:「きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
GM
:ごうううっと、強烈な風が君らを襲う。堪えると言う人は、筋力で、10以上。
ミント
:無理でっす。(笑) ミントはすっ飛んでいきまっす。「うきゃああぁー!」
ベルン
:素直にすっ飛ぶ。(笑)
タクト
:いいよ、飛んだほうが面白い。(笑)
フィス
:同じく。(笑)
GM
:じゃ、みんなすっとばされた。すぽーん。みんなは鼻からすっ飛ばされて、外に出ていくよ。鼻水のおまけつきだ。鼻水っていうか、樹液か?
タクト
:「べたべただ…」
ミント
:「あぁーん」
ベルン
:いや〜、べとべと〜〜。
GM
:「おお、鼻がすっきりしたぞ。爽快だ。ありがとう、ミニチュアフェザーと、その仲間たちよ」
フィス
:「オメデトウ…」
GM
:「いやはや、これでやっとこさ…」
タクト
:「約束通り、運んでくれますね」
GM
:「ぐっすりと安眠できるわい。ふわぁあぁぁ〜」と、トロントは大欠伸。「むにゃむにゃ…」やがて、大きなトロントのいびきが聞こえてくる。
タクト
:おいおい!
ミント
:「トロントー!トロントー!!」
GM
:ミントが声をかけているけれど、トロントは目覚める気配がない…
ミント
:「トロントー!!」
GM
:トロントは一回寝たら、起きない。君らは、仕方なく、無駄足で再びアローネへと、戻ることになった…
タクト
:い…遺跡はっ!? 翼の遺跡は!?
フィス
:木ー!!
ベルン
:「しょうがないから、ライトが治ったら出直しましょ。そのころには、トロントも起きるでしょ」
ミント
:「トロントー!!ボク、売られちゃうよー!!」
GM
:「いや、もう、儂も腹一杯で食えんて…」
 いびきが大地を揺らしている。
ミント
:「トロントー!!」
フィス
:ミントの声が空に響く。(笑)