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「小説家を目指すよりも、フリーライターを目指した方がいいよ」
という、ありがたいお言葉をいただいたことがある。
どうも僕の書く文体というのは、小説みたいに構えて書くものよりも、こうしてさくさくと書いたものの方が読みやすくて好感がもてるらしい。彼は、そのことを言ってくれたのだろう。
僕自身、どちらかというとものを書くときはあんまり考えて書いたりしない。思い浮かんだことを、そのままかたかたとパソコンに打ち込んでいく。そんなわけで、その文体は、結構僕の喋り言葉に近い。
だからか。だからだ。
こういう、エッセイ的なものの方が、歓迎されやすいらしい。
「お前は、状況分析能力というか、物事を斜に構えて見るのも得意だしね」
という、ありがたいお言葉をいただいたこともある。
我が家の家訓ではないけれど、うちの両親は口をそろえ言う。「人と同じ考え方をするな」
理由は簡単だ。
「そんなのつまらないから」
物事を斜に構えて見ているつもりはないのだけれど、どうも、みんなからすると「ちょっと変」なものの見方をしているらしい。こうしてものを書いたりしている訳だから、意識してちょっと違う風にものを見ようとしている節もなくはないけれど、「それだって変だよ」
そんなわけで、『なんというか、エッセイ?』
僕が見たもの、その時感じたものを、僕の視点から、書いていきます。つまり、『なんというか、エッセイ?』
お楽しみいただければ幸いです。
(このエッセイは、「しゃちょのスタジオ日誌」の1998/12/16〜99/6/30分に加筆修正を加えたもので構成されています)