studio Odyssey


彼の嘘。見破る私。

message from:e_

「いつか、話さなきゃって思ってた」

 小さな声で、彼が言う。
 夜の海のさざ波の中に、
 かき消えてしまうような、
 小さな声で。

 私はそっと目を開く。
 夜空には月。
 照らされる海。
 私は、
 見つめてる。

 それは、
 彼の声を言葉を聞かないために、
 私の意識のすべてを、
 その、
 消えていく季節に、
 集めるために。

 聞こえない。
 彼の言葉は、私の耳には、
 届かない。

「…だから」

 彼の言葉が、
 海のさざ波に消えていく。

 私の言葉が、
 消えていく。
「聞こえない」


size:
512KB
author:
e_
author's comment:
 適当に作ったら、540バイトくらいになったので、削りました。タイトル適当。
 というより、どうも512の流れは、投げっぱなしでいい様子なので、とりあえずは、投げっぱなしにしました!
 先の512が、彼女の方からの別れっぽかったので、あえて彼の方からの別れっぽい感じでいきました。
 投げっぱなしです。
director's comment:
 先の512というのは、Aの書いた「始まりの僕と彼女」のこと。この後に投稿されたのです。
 泥沼にしようという魂胆があったらしく、別れのシーン2つ目な雰囲気で…多分Aもe_も何も考えていない。